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父の法名軸完成

7/13のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


法善寺では、今日から4日間がお盆期間となります。初日の今日は、平日でしたが想像していたよりも多くの方がお墓参りにいらしておりました。有難いことにお墓参りにいらっしゃった門徒さんの中には、3月末に産まれた娘を可愛がってくださったり、今日は保育園だったので息子に会えないことを残念がってくださる方もいらっしゃいました。我々のことを気に掛けてくださり、本当にうれしい限りです。


正直な話、出来れば息子もお寺に連れて来たいところではあるのですが、なにぶんお盆期間は大人たちがバタバタしておりますので息子にかまってあげられないのが現実です。明日以降も保育園で留守にしておりますので、楽しみにしてくださった方々には申し訳ございません。ご理解いただけると幸いです。


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父の法名軸完成 =============


さて、そんな中ではございますが、お盆が始まるちょうど前日に、父の法名軸の本表装が終わり法善寺に届けられました。詳しくはここでは割愛させていただきますが、一般的には『戒名(かいみょう)』と呼ばれますが、浄土真宗では『法名(ほうみょう)』と呼びます。その掛け軸なので、『法名軸(ほうみょうじく)』ということです。

『唯聲院釋秀賢』という法名なのですが、後半の法名(釋●●)は得度したときに授与された法名となり、前半の院号部分(●●院)については私が考えさせていただきました。


まず後半部分ですが、法善寺の僧侶は代々『釋●賢』という法名になっています。祖父は俗名が『静麿』でしたので『釋静賢』、父は『秀成』でしたので『釋秀賢』です。ちなみに私は『龍之介』ですので『釋龍賢』です。


そして前半部分ですが、私の曽祖父から『聲(声)』という文字が入っていました。別に決まりはないんでしょうが、曽祖父の代に東京大谷声明学園を立ち上げたこともあり、代々『聲』が入ってるんですね。ちなみに曽祖父は『聲棋院(囲碁のプロ棋士だったため)』、祖父は『聲々院』です。


そんな流れで父の院号を考えたのですが、父こそ『聲』を入れるのが本当に相応しいと思いましたし、ずっと間近で聞いていて唯一無二の声だなと思っていたので、『唯聲院』とさせていただきました。じつはここだけの話、『一聲院』とも迷ったのですが、意味的にも音的にも字面的にも『唯聲院』の方が良いかなと思ってこちらを選びました。


この法名軸ですが、書いたのは私ではありません。父の葬儀の導師を務めていただいた、品川・正徳寺の御住職にお願いして書いていただきました。この正徳寺さんは、私の曽祖父の父(ひいひいおじいさん)の生まれのお寺でして、祖父の葬儀の際にも導師をしていただいておりました。ちなみに、そのひいひいおじいさんの名前が『理賢』でしたので、そこから『賢』がつく流れが始まっています。


本表装は、近所の石井三太夫という表具店にお願いしました。様々な種類の台紙を持って来ていただき、あーでもないこうでもないと家族間で意見を出し合って、色とデザインを決めていきました。ちらっと左端に映っているのが祖父の法名軸なのですが、色の組み合わせは同じ感じにしましたが、少し明るい色を選びました。


こうして法名軸が出来上がり本堂に飾ってみると、いつもの光景が違って見えます。今までは祖父と曾祖母の法名軸が掛けられていたところに、祖父と父の法名が掛けられています。何だかまた改めて、『あぁ、親父は亡くなったんだな』と実感してしまい、感慨深いものがあります。


それと同時に、私の中で緊張感が増しました。法事などのお勤めの際、祖父だけでなく、父にも見守られている気持ちになるからです。言ってもたかが法名軸なのに、不思議なものです。


明日以降もお盆は続きます。本堂にお参りの際には、御朱印だけでなく向かって左にある祖父と父の法名軸にも目を向けて頂けると幸いです。



南無阿弥陀仏

 

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