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書譜最終回

こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


本日ついに緊急事態宣言が出されました。とりあえずは一ヶ月と期限ですが、どうなるかは分かりません。


飲食店への時短営業の要請をして、従わないところは公表すると言っているそうですが、緩みまくった人たちにとって、その公表ページが逆に『食べログ』みたいにならないことを願っています。


個人的には、これ以上ないくらい気を付けているつもりですが、より一層気を付けて緊急事態宣言を乗り切ろうと思います。お寺の車にもアルコールスプレーを常備しています。ただ慢心してはいけませんので、外出するときは特に緊張感持っていきます。みなさんも頑張っていきましょう。


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書譜のテスト

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さて、そんな中ではございましたが今日は書道教室の日でした。寒くなってきても換気されており(先生も生徒も頑張ってます)、今は少ない生徒数で広い教室を使いますので、密にはなっていません。授業が終わったら床や机を先生方が消毒されていますし、入り口にはアルコールスプレーが常備してあるし、安心して通えています。


そして今日は、タイトルにもありますが、書譜の最終回でした。全10回のプログラムで、最終回の今日はテストの日でした。『この4文字を書譜に出て来る書体で書け』という全10問の問題で、実際に筆を使って半紙に書いていきます。

ところどころ先生に助けられましたが、9割くらいの文字は自力で答えられたと思います。形をなぞるように覚えるのは無理ですし意味がありませんので、『どうしてこういう形になったのか』『何が省略されたのか』というルールを考えながら覚えるとやりやすかったです。それでも理解できないのもありましたが。


書譜は全て草書で書かれています。草書と聞くと、バババッ!と『速く書く』書体のように思っていましたが実はそうではなく、『省略して書く』書体というのが正しい表現みたいです。3本書くところを1本にしたり、囲むところを囲み切らなかったり、よく出て来るパーツを線1本に置き換えたりです。そこには意外と細かいルールがあって、まだまだ覚えきれていませんが、今回の書譜を臨書することで『あ、こういうことなのかな?』みたいなのが少し掴めた気がします。読めなかった文字が読めるようになるのは、シンプルに面白いです。


ちなみにテストに出てきたのは、上段の左から右に『懸針垂露』『翰墨專精』『質問復疑』『始卒眞樹』『有所莫遠』、下段も左から右に『前規形觀』『兼優成来』『風神分條』『能然令会』『楷行草書』となります。いま写真だけを見ながら、無事に思い出すことが出来ました。良かったです。


正直言って、『能』などのいくつかの文字は『なんでこれがこの形に?』と未だに思っています。ただ、ルールが何となく分かってきたことで、『はいはい、こうなるよね』と理解できる字やパーツもあります。


例えば、下段右から2番目に登場する『令』と『会』ですが、頭のとんがり(部首名教えてください)は『∠』に書き換えられます。それを知ってから上段の左から2番目1文字目の『翰』も、つくりの頭のとんがり(部首名……)が『∠』になっています。


また、『口』は『ちょんちょん(強いて言うならローマ字のnみたいな形)』に省略されています。上段右から2番目1文字目の『始』や、上段左から3番目2文字目の『問』に出て来る『口』はそういうルールでこういう形になっています。


他にも、さんずい・にすい・にんべん・ぎょうにんべん辺りは『|』に置き換えられたり、よく出て来る部首である心(懸など)やれんが(然など)は『一』に置き換えられたり、月(精や前や然や有など)は『々』みたいな形に置き換えられたり、まあ色々あります。一つ一つのルールに理由があったりして、それを解体しながら学ぶのは本当に面白いです。


また、草書になると筆を360度様々な角度で動かさないといけません。そういう意味では、書譜を練習することで筆使いが良くなったんじゃないかなと思います。これは普段の文字を書く時にも活きてくるはずです。


まだまだ全然完ぺきではありませんが、書譜は一旦一段落となります。次回からは、またもひらがなをやるそうです。簡単なようで本当に難しいので、引き続き頑張っていきます。お楽しみに。



南無阿弥陀仏

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