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言葉のあやふやさ

8/6のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今日は妻の誕生日でした。あまり仰々しいことはできませんが、子供たちを母に預けて久々に2人でご飯を食べてきました。浅草の焼き鳥屋さんに行きましたが、何から何まで美味しくて、とても幸せな時間を過ごすことができました。


さてお会計だ、今日は俺が出すぞ、と思った矢先に財布を忘れていたことに気が付き、誕生日当日の主役に支払ってもらっちゃいました。もちろん立て替えてもらっているだけで後で返しますが、何ともカッコ悪い結末の誕生日ディナーになってしまい、申し訳ないです。少し前のブログで、スマホで支払える場所が増えたから最近しょっちゅう財布を忘れる、といったことを書きましたが、今日だけは忘れてはいけない日でした。リベンジする機会がいつになるのか分かりませんが、次こそは気を付けまする。


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言葉のあやふやさ

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昨日のブログで、利他と利己について書かせていただきましたが、とある先輩僧侶から、利己ってあまり仏教では使わない言葉だよね、という感想をいただきました。確かにそうだなと思うと同時に、言葉って面白いな、と思いました。


仏教では、利他の対となる言葉としてよく使われるのは自利じゃないでしょうか。人を利する利他の対照として、自分を利する、という意味で良く使われています。親鸞聖人が書かれた和讃の中には、自利利他円満という言葉が出てきますが、自利と利他どちらもあってこその円満である、ということです。


対のように使われているこの2つの単語ですが、対義語ではありません。利他の対義語って何かというと、辞書で言えば利己になるそうです。ただ個人的には排他の方がしっくり来ます。他を利するのではなく、他を排する、こそが対義語にふさわしい気がします。そんなあやふやさが、言葉の面白さなのかもしれませんが。


少し話が逸れますが、英語でも言葉の矛盾みたいなのを最近感じました。『私の名前は龍之介です。龍は英語でドラゴンという意味です。』という言葉を英訳するとき、『My name is Ryunosuke. Ryu means dragon in Japanese.』となると思います。日本語の原文では、『英語で』と書かれていますが、英語に訳すと『in Japanese』になるわけです。ただ、『龍』が『ドラゴン』の意味になるのは日本語ではなく英語ですので、やっぱり『Ryu means dragon in English.』が正解なんじゃないの?という疑問が出てきました。


ただそうなると、この文を初見で聞いた方は『Ryu』が何語なのか分からないので、やっぱり正しくは『in Japanese』になるとは思います。ただ、細かい意味というか、言葉のベクトルというか、そういうのを考えると『in English』が正しいんじゃないのかな、という変なスパイラルにはまり込んでしまいました。


本当に誰得なブログになってしまい申し訳ないのですが、今日は先輩僧侶から頂いた感想から派生して、最近感じた言葉のあやふやさについて書かせていただきました。逆説の『ただ、』ばかり続いた読みにくい文章で、申し訳ございませんでした。


今日もブログをお読みいただきありがとうございます。まずは週明けに、妻にお金返します。



南無阿弥陀仏

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