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古いものは、廃れない

3/14のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今日ホワイトデーでした。日本独特の文化ではありますが、それに踊らされてちゃんと行事ごとをこなしている自分もいます。とりあえず、妻には日ごろの感謝の気持ちが伝わればいいなと思います。


早いもので結婚生活も8年目に突入しました。諸先輩方に比べればまだまだ浅いキャリアかもしれませんが、それなりに色々あったなーと思う7年間でもあります。子供が出来たり、職場を変えたり、肩書が変わったり、なかなかに濃い7年間でした。


次の7年間はどうなるでしょうか。長男が10歳になっている姿が想像できませんし、自分が45歳になっている姿も想像できません。でもまぁとりあえず、健康で元気に暮らしていたいなと思います。


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古いものは、廃れない

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スマホをいじっているときに、ネットニュースをながら見したりするわけですが、そこで、アメリカで2022年のアナログレコードの年間売上枚数が、CDのそれを上回ったという面白いニュースが飛び込んできました。実に1987年ぶりだそうで、CDが売れなくなった時代と言われて久しいですが、それにしても面白い現象です。


アナログレコードの売上枚数がCDを上回った理由は大きく二つで、一つがアナログレコードの息の長いファンが一定数居続けていること、そして二つ目は、CDの売上枚数が落ちたことです。アナログレコードがCDを上回ったというよりも、CDの売上枚数がアナログレコードを下回った、という表現が正しいのかもしれません。


私自身、アナログレコードには明るくないので御託を並べることは出来ませんが、初めて友人の持っているレコードを聞かせてもらった時に、その音の素晴らしさに驚いたのを今でも覚えています。CDにはない味わいがあって、魅了されてしまいました。


アナログレコードに関しては、いまだに専門店があったりしますし、カッコいいジャケットをインテリア代わりに置いている人だっています。ジャケットから取り出して、アンプの電源を入れ、ターンテーブルに置いて、針を落として聞く、というのは、あたかもコーヒー豆をミルしてドリップして飲むかの如く、聞くまでの時間にも魅力があるわけですね。そのどれもが、CDにはない魅力かもしれません。


逆にCDの魅力で言えば、小さいので持ち運びが楽で、安定した音質で聞くことが出来、何回聞いても擦れない、というところでしょうか。一言で言えば『便利』に振り切った魅力なわけですが、サブスクで音楽を聞く、というそれ以上の便利に飲み込まれてしまった形でしょうか。


意味のあるものか、役に立つものか、という議論はよくされますが、役に立つものの入れ替わりの何とも激しいこと。2-30年前のCD全盛の時代には、まさかアナログレコードよりも売れなくなる時代が来るとは夢にも思っていなかったはずです。


別にだからといって、CDなんてなくてよかったという話じゃなく、その時代においては大きな役割があり、それを全うしたわけです。ただ、これをお寺に置き換えて考えてみると、いわゆるCD的な、短い期間でピークを迎えて、あとはさようなら、という施策は得策じゃありません。アナログレコードのような、意味のあるものを目指さなければいけないわけです。


どちらにせよ簡単ではありませんが、やっぱり行き着くところは、変えるところ、変えないところを見極める、ということでしょうか。お寺や仏教の本質は変えず、伝え方を時代に合わせていく、ということがやっぱり必要になってくるのかな、と思います。


今日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。古いものは、廃れない。



南無阿弥陀仏

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