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どこまで作りこむか

9/10のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


ついに9月も10日になりました。たったの1日ですが、1桁から2桁になるだけで随分時が流れたような気がします。


そして、あと10日も経てばお彼岸がやってきます。緊急事態宣言が延長となった東京都ですので、どれぐらいの影響が出るかは分かりません。お寺としては、感染対策をきちんとしながら、出来るだけの平常運転を心掛けています。


お彼岸では、初日(20日)・お中日(23日)・最終日(26日)の午前11時からはお勤めもします。お時間合えばご参詣ください。またそれ以外の時間も本堂は開放しておりますので、是非御本尊にもお参りください。参拝記念の御朱印を置いております。よろしくお願いいたします。


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どこまで作りこむか ================


さて、今日は久々に30℃を超える真夏日でした。ここ最近は涼しいを通り越して肌寒いくらいのときもあったので、今日は結構暑く感じました。それでも35℃が続いていた日々に比べると涼しく、試しにデニムを履いてみましたが、快適に過ごせました。


そんな中でしたが、来週の設計事務所さんとの打合せに向けて、図面に書き込みを行っていました。ここはこうして、あそこはこうして、ここはどうすれば良いでしょうか?みたいなやつです。今までも散々やってきていましたが、設計事務所さんにそのままお渡しできるような清書版という事で、妻や母にもパートを割り振り書いてもらいました。


当然ながら私はお寺部分の担当になります。今まで妻や母に相談しながら決めてきたことを清書するだけなのですが、いざ図面を目の前にすると『やっぱりこうした方がいいんじゃないか』という葛藤が出て来ます。おそらく正解なんか無いんだと思いますが、より良いお寺にするために悩んでいるつもりです。


建替えるとなるとお寺は新築です。一から設計事務所さんに考えてもらっているので、机や棚なんかは作り付けることが出来ます。建物と一体感が出るので素敵なのは間違いないのですが、一方で家具が固定されてしまうのはリスクでもあります。なぜなら、我々の人数は変わっていきますし、お寺の使われ方も変わっていくからです。100年続く建物にすると言っているのに、ここから目を逸らすのはナンセンスです。


ゆくゆくは子供が大きくなってお寺に入るようになったり、祖母や母、もっと言えば私だっていつかは亡くなっていく身ですので、どうしたって家族の人数は変わっていきます。それなのに、例えば事務所の机を作り付けてしまうと、人数の変化に対応しにくくなってしまいます。


また、今回の建替えでは多目的室を新たに設けるつもりですが、ここもほとんど作りこまない予定です。今は○○教室を開催したり、声明学園のいち教室にしたりということを考えていますが、将来的にはもっと違う使われ方をされるかもしれません。それは時代の変化とともに変わっていき、私がいま想像できないようなことだったりするかもしれません。


なので、今の時点で、多目的室で出来ることを絞り込んでしまうのは絶対に良くなくて、敢えて作りこまないことで将来への可能性を残していきます。ちなみに現時点では、多目的室は真四角の部屋で、簡単なロッカーを置いていて、椅子や机を収納できるバックスペースがあり、天井からはプロジェクターがぶら下がっているくらいです。これでとりあえず今考えていることには対応できそうですが、まだまだ余白だらけなので他にも融通が利きそうです。


個人的には、造りこまないというのは、結論を先延ばしにしている気がしてモヤモヤしますが、そこはぐっと我慢しないといけないなと思っています。ドラッカーも『誰も未来は分からない』と言っていましたが、正にその通りで、10年後20年後、はたまた50年後なんてどうなっているか分かりません。子供や孫の世代が、建物に縛り付けられないよう、可能性を残したお寺にしていければと思っています。



南無阿弥陀仏

 

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