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脇役こそ主役

こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。


今日は久々に散髪に行ってきました。気付けば2ヶ月経っていたりしますが、今回は1ヶ月半ぶりの散髪です。耳元や襟足のぼさぼさとした髪が気になったので、短めのサイクルですが行ってきました。さっぱりです。

 

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脇役こそ主役

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私は最近、上野のとある美容室に通っています。そこの美容師さんは私と同い年で、子供が同学年で、スニーカーが好き(美容師さんはマニア、私はアマチュア)で、共通点が多いので楽しく通うことが出来ています。その方は技術ももちろん良いのですが、意外と美容師さんの場合は髪を切る以外のこういった部分もとても大事だったりします。約1時間マンツーマンで、それなら楽しい時間を過ごせた方が良いので。


こういう『実は求められてるものって、脇役の方だよね』ということって良くあります(主役=髪を切る技術 脇役=雑談)。


例えば、飲食店は美味しい料理もさることながら、お店の雰囲気や定員さんの笑顔も大事です。美味しい料理やお酒だけであれば、コンビニでも十分に揃ってしまう昨今ですので、わざわざ飲食店に来る人はそれ以外を求めていたりします。


他の例で言えば、スポーツ店では商品の品ぞろえだけでなく、店員さんのスポーツに関する知識が大切です。お客さんはコアなスポーツ話を店員さんとしたくて、何も買わなくてもお店に来る場合があります(私もよくやっていました)。そういう人は、来たついでに靴下とかを買っていくので、この場合の主役は完全に『店員さんとの雑談』という本来は脇役くんです。


これは何にでも当てはまり、この『脇役こそが主役なんじゃないか』という目線は持っておかなければいけないと思います。特にお寺の場合、仏教を説くという立場から『これが正しいんだ!』という一方通行のコミュニケーションになりがちです。『実は何が求められているんだろう?』という問いを持ち続けなければいけません。

※別にそれを無視して『これがやりたいんだ!』というのも良いと思いますが、求められているものを分かっているのと分かっていないのとでは全然違います。

 

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お寺の主役・脇役

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ただお寺の場合は少し複雑だなーと思っています。


一般的に、お寺やお坊さんに求められているのはお葬式や法事をしてくれることです。少し語弊がありますが、そこにはほとんど仏教は求められていなくて、儀式が求められています。つまりは、一般的には『主役=儀式 脇役=仏教』という構図になっているわけです。


しかし本来は、お寺は仏教を説く場所で、お坊さんは仏教を説く人ですので、『主役=仏教 脇役=儀式』という構図が正しいはずです。まあある意味『脇役こそ主役』になっているのかもしれませんが、私は僧侶として、もっと仏教を弘めたいという気持ちもあります。『美味しい料理だしたいぞ!』という飲食店経営者さんと同じです。


『お寺にそれを求めてねえぞ!』という声も聞こえてきそうですが、諦めてしまったらただの葬儀屋ですので、ここは懇々と実直に伝える努力を続けていくしかありません。家庭通信だったりこのブログだったりお彼岸の時の立ち話だったり、やれることをやっていきます。


実際私も2年半前から仏教を学び始めましたが、仏教には現代を生きる人たちにとって救いとなるヒントがたくさんあります。曲がりなりにも一般社会で働いてきた経験もありますので、辛い日々を過ごされている方々に仏教は支えになる、と思っています。いつか届くように、いつ求められてもいいように、発信は続けていきます。


そういえば最近、『ブログ読んでます』と言われることが増えました。笑顔が苦手ですが、極上の褒め言葉でして、その仏頂面の下では大変に喜んでおります。別に誰かに強制されて見ている訳では無いと思いますので、わざわざホームページに来て見ていただけるなんて、本当にうれしいです。ありがとうございます。


おかげ様でモチベーションも維持して書けています。明日からもよろしくお願いします。

 

 

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