法名の決め方
こんばんは。
法善寺副住職の中山龍之介です。
先ほど、久しぶりに外を走ってきました。最近は梅雨という事もありますが、6月になってバスケをする機会が少しずつ増えてきた中で、それ以外で体を動かすことをしなくなっておりました。バスケが再開したとは言え、まだ2週間に1回くらいしか出来ていませんので、結果的にバスケ再開前よりも運動量が下がるという事態に陥っていました。要は怠けておりました。
もう30歳もとっくに過ぎた身ですので、落ちていったらなかなか戻すのは大変です。また定期的に運動して体力つけようと思います。
ちなみに今日は、6kmを30分ほどかけて走ってきました。時速にすると12kmくらい、100mを10秒で走る人の時速が36kmですので、その1/3のスピードです。つまり100mのゴールテープを切った時に、私はまだ33m地点にいるという事です。とにかくまあ何が言いたいかというと、それだけゆっくりと走ったという事です。お疲れさまでした。
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お盆に向けての準備
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さて、今日はお寺の女性陣がお盆に向けて準備を進めていました。母と妻は、母の友人にも手伝っていただきながら仏具のお磨きを、祖母と大叔母はお手伝いさんも交えて樒づくりを、そして私は息子の子守をしていました。
お磨きは、行事の前に行うのが通例なのですが、今年は新型コロナウイルスの影響で春のお彼岸は縮小し、5月の永代経は中止となっておりましたので、かなり久しぶりでした。その分汚れも溜まっていたみたいですが、通称『お磨き隊』の皆様のご協力もあり予定よりも早く終わっていました。みなさん、ありがとうございました。
一方樒づくりは、大きな枝のままでお店からは届きますので、それを切って丁度いい大きさ(ブーケくらい)にまとめていく作業です。特にお盆なんかでは大量の樒が必要になりますので、時間と体力が許す限り作業をしていました。
ただ今年は新型コロナウイルスの影響で、例年ほどの方がお参りにいらっしゃるかが分かりません。どれくらいの数を作ればいいのか、判断が難しいところですが、とりあえず数百束は作り終えたみたいです。こちらも、みなさんお疲れさまでした。
私は、午後になってお磨きが終わった妻に息子を見てもらい、近々入った葬儀のために法名や棺書を書いていました。
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法名の決め方
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ちなみに私は、法名を決める際は、まずは亡くなった方のご両親などが、それまでどのような法名を付けられていたかを調べます。親戚内で同じ法名を付けないようにという意味もありますが、その家族によって入る字に共通点があったりしますので、その流れを見ます。
次に、ご遺族からの字のご希望などがあれば(例えば、龍之介だから龍は入れて欲しい、みたいな感じです)、その字の意味を調べます。浄土真宗では、院号が付かなければ『釋●●』という二文字を、院号が付けば『○○院釋●●』という四文字を入れる必要がありますので、その他の字はご希望の字の意味に合う漢字を調べて選びます。また、お人柄も分かればそれに合う漢字も入れたりします。
法名が決まったら、法名紙に筆で書きます。ただ、私はまだまだ字を知りませんので、書く前に必ず『角川書道字典』で調べます。この字典は私が通っている日本教育書道芸術院おススメのもので、楷書・行書・草書・篆書(てんしょ)・隷書(れいしょ)など、様々な字体の漢字が載っています。楷書と一言で言っても、様々な古典から字を引っ張ってきていますので、その中から『この字体良いな』と思ったものを選んで書きます。
そこからは、納得できるものが書けるまで自分との戦いです。今日は4枚書いて、何とか4枚目で納得できた気がします。もっと字が上手くなれば、早く書き終えますし、何より紙が無駄にならなくて済みます。要精進です。
法名は、仏弟子となった時に頂くお名前です。その方にとって、新たなスタートを切る時に授かるものですので、その想いに応えられるようにこちらも頑張っているつもりです。
法名を考える度に真剣に向き合うのは、生みの苦しみもあったりしますが、これは僧侶として背負わなければいけない苦しみだとも思っています。ただ、これを読んだ方だけにでも、『法善寺では、法名は適当に考えてないよ!』ということをご理解いただけると幸いです。
最後にちょっとだけ自尊心が出てしまいました。やはり煩悩は断てません。
南無阿弥陀仏
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