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親鸞聖人の足跡を巡る旅を振り返る①

こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


毎年恒例の、今年の漢字が発表されました。今年は『密』だそうです。清水寺や、何らかの有識者が集まって決めているのかと思いきや、一般公募で最多のが選ばれているとのことで、少し驚きました。


M-1などとは違うかもしれませんが、こういうコンテストみたいなのは一般人が決めない方が良いんじゃないかなと思いますが、一般人の感覚で選ばれているという事は『あ、おれの予想当たったわ!』みたいなのでドヤ顔出来るという良い側面もありそうです。実際、2年前の『災』の時は私もドヤ顔しました。


ちなみに昨年は『令』だったそうです。何だかやるせない気持ちになるのは、私だけではないはずです。


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親鸞聖人の足跡を巡る旅を振り返る①

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さて、今日からは少しシリーズものとして、2年前の年末に行った『親鸞聖人の足跡を辿る旅』を改めて振り返ってみようかと思います。


10泊11日の一人旅で、親鸞聖人にまつわるお寺や、世界的に有名なお寺を回ってきました。その当時もブログに残していますし、法善寺にはその時の旅の記録をまとめた冊子が置いてありますが、それだけだともったいないので、改めて綴っていこうと思います。面白いコンテンツだと思いますので、不定期になりますが発信していきます。また、なかなか遠出できない今の気持ちを紛らわす狙いもあります。


この旅では、弾丸で40ヶ寺以上を回りました。最初の方は1日10キロ以上歩く日が何日も続いて、かなりきつかったのですが、本当に勉強になりました。このような旅に出させてくれた妻とお寺には本当に感謝です。実際見ることが何よりの学びとなると、しみじみと感じました。


念のためですが、、、


今回のシリーズはあくまで『振り返り』ですので、いま旅に出ているわけではありません。私は東京にいます。また、実際に私が訪れた順番ではなくて、まとめるために関連性から順番を決めています。ご容赦ください。

まず、親鸞聖人が歩んだとされるルートを図式化したものがこちらです。(ざっくりとなってしまい恐縮ですが)京都でお生まれになり、流罪で越後に流され、関東に向かい、そして京都に戻られて御遷化、というのが親鸞聖人の歩まれた道です。今日はここから、誕生と得度に関するお寺をご紹介いたします。


『日野誕生院』(京都市伏見区)

~親鸞聖人ご誕生の地~

京都市伏見区日野西大道町19 にあります。この地には日野家の菩提寺・法界寺(真言宗醍醐派) があり、11 世紀後半から12 世紀にかけた造立された丈六阿弥陀仏座像( 国宝) が安置されています。日野家の別邸が在った所から、日野家の一族だった親鸞聖人がこの地で誕生されたのではないかと見られています。


実際に親鸞聖人がこのお寺で生まれたわけではなく、日野誕生院は、江戸時代後期の文政年間(1818~29) に西本願寺19 世本如上人が親鸞聖人の誕生を記念して建てたお堂に由来しています。昭和6年の立教開宗七百年の折に、それが今日の日野誕生院の建物に改築されているそうです。



『法界寺』(京都市伏見区)

~親鸞聖人ご誕生の地~

真言宗醍醐派の古刹で、通称・日野薬師です。藤原氏の北家にあたる日野家の菩提寺で、永承6年(1051)、日野資業が薬師如来像を造って、日野家伝来の小像の薬師如来を胎内に収め、薬師堂を建立して寺としたそうです。


国宝でもある阿弥陀堂は、藤原時代に起こった浄土教の流行や、末法思想等の影響で各地に建てられた阿弥陀堂建築の一つで、堂内には定朝様の丈六の阿弥陀如来像(これも国宝)が安置されています。


訪れる前までは、日野誕生院が親鸞聖人の生まれた場所だと思っていましたが、実際にはこちらのお寺でお生まれになったそうです。ちなみに日野誕生院は目と鼻の先にあります。


いくつかの国宝を拝見でき、更に親鸞聖人が産湯を浴びた場所などもあり、とても見応えがありました。阿弥陀堂内の阿弥陀如来像は撮影禁止でしたが、大仏と言っても良いほど大きく、とても立派な仏像でした。是非機会があればご覧ください。


次回は得度から修行時代に関連のあるお寺を巡っていこうと思います。お楽しみに。



南無阿弥陀仏

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