池袋の事故に思うこと
みなさん、こんにちは。
法善寺副住職の中山龍之介です。
前回のブログの通り、三日坊主を超えて四日坊主に突入しました!まだまだ続けていきます。
連日新聞やテレビなどで報道されているのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、池袋で事故があり女性とその娘さんの命が奪われました。その亡くなった女性の旦那さんが、顔を隠さず会見を行い、自動車事故撲滅を訴える姿はとても考えさせられるものがありました。
仏教を勉強する前やもっと若いころは、このような事故をニュースで見ても、正直自分にはあまり関係のないものとして捉えていました。ただ、今では、自分自身にも起こりうることだ、と思うようになり、その分この残された男性に自分を重ね合わせ、お気持ちを察すると、何ともいたたまれません。
このような不条理な出来事も、仏教ではご縁に含まれます。良い縁もあれば悪い縁もある、これは頭では分かっていても、実際このようなことがあったときに『はいはい、悪い縁を頂きましたね』と自分を抑えつけるのは不可能です。我々人間はやはり、そこに関しては諦めきれないんだと思います。
ただ私がこの男性をすごいなと思うのが、亡くなってから一週間も経っていないのに、奥さんと娘さんの死から学んだことを、会見を開いて世間に伝えたことです。もちろんまだまだ悲しい気持ちが大きく、落ち込んでいる時間も長いとは思いますが、少しでも前を向いて世間に訴えかけている、これは私だったらできないな、と思いながら会見を拝見しました。私たちもこの事故をご縁としまして、何かを学び取っていかないといけません。
この場を借りまして、故人のお悔やみを申し上げます。
南無阿弥陀仏