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久しぶりの書譜

こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。


今日は(珍しく)朝からバタバタとしておりまして、この時間(21:15)にようやく一息付けた感じです。


木曜の夜は声明学園があります。生徒として出席しているとはいえ、一応運営もしているのでお仕事感覚です。特に今日は月始めという事もあり、月謝の受け取りや講師の方々へのお礼をお支払いしたりしなければいけませんでした。お金数えて、領収証書いて、とあくせくしておりました。


そんな中ですが、昨日一昨日と暴飲暴食してしまいましたので、今日の夜は走ろうと思っています。ブログ書いて家に帰って着替えて走ります。今日も隅田川沿いを攻めてやります。

 

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2日連続の書道

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そんな今日は木曜日でしたので、通常通り書道教室がありました。昨日も行きましたがあれは振り替えでしたので、今日が本来の授業です。


私が通っている日本教育書道芸術院は、基本的には同じ週であれば同じ授業の構成となります。昨日と同じく1時間目には競書の説明がありましたが、私は既に聞いておりましたので、久しぶりの法帖として『書譜』の臨書をしました。

上手く書けるようになったなと思うところもありますが、まだまだだなと思うところもあります。行草体のため、普段書いている文字とは全然違っていたり、そもそも全然使わない文字だったりで、いちいち確認しながらの臨書になります。


右の紙の2行目の1番目の字は『魏』という文字です。普段から頻繁に使うような字ではありませんし、ヘンはまだしもツクリは相当省略されています。またヘンでも、『禾』と『女』のつなぎ目辺りの筆の動きが分かりにくいので要注意です。


ちなみに『魏』の次の文字は『有』(だそう)です。一画目の左払いを書くときに、すっと引くのではなく、古典的にはぐっと入れてから書くことがありますが、その理由がこの文字を見ると分かる気がします。中は『月』の草書体ですので、これら2つを知っていれば何とか『有』と読めるはずです。


書譜だけに限りませんが、『之』という文字はたくさん出て来ます。私の名前にも入っていますので見慣れた字かと思いきや、色んな形で登場するので分からなくなることも多いです。先生に伺ったところ、『之』の成り立ちは左上に書いてある流れみたいです。元々は『・』『・』『く』みたいな組み合わせだったものが、段々と2個目の『・』と『く』が連綿でくっついて今の『之』になっていったとのことです。


そういう意味では、3行目の4文字目は初代の形そのままに近いです。また、現代の『之』に見慣れている我々からすれば1行目の4文字目や2行目の5文字目は分かりやすいかもしれません。ただここで問題なのが、もう1個どこかに『之』が隠れています。


別に孫過庭は隠した気はないでしょうが、どこにあるか分かるでしょうか?


正解は3行目の1番下の文字です。『羲』という字の最後を『之』の一画目の点が受け継いで(併用されて)書かれているそうです。そして『く』の部分も離れていますので、自分で臨書しておきながらこれが『之』だとは気付きませんでした。


知っているはずの漢字でも、色んな姿に変化して出て来ます。これも書道の面白いところだと、最近は感じています。昔は活字が無かったわけですから、文字も自由に変化していったというのが見て取れます。


ちなみに『羲』と『之』が並んでいますが、その前は『王』という字です。そう、あの蘭亭序を書いた『王羲之』の名前がここで登場しています。何だか、遠い異国の地で知り合いに会ったみたいな喜びを感じるのは私だけではないはずです。『あー、あの王羲之かー』と、なぜか友達感覚です。


書譜の臨書をしたのは久しぶりでした。その割にはそこそこ書けた気がしますが、序盤の部分を臨書しているだけなので全然進行していません。最近バタバタしていて書道に費やす時間を作れていませんでしたが、やっぱりやらなければいけません。


特に今月は書初めの提出もありますので、授業の時間だけじゃ絶対に足りません。寝る間も惜しむ気持ちで頑張ります。


その前に、とりあえず走ってきます。



南無阿弥陀仏

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