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たまに見る夢

こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。

 

さて早速ですが、今日はつかみの文章は無しで、私がたまに見る夢について書いてみようと思います。残念ながら、『こんなことを達成したい』という夢ではなく、いわゆる寝ているときに見る夢の方です。

 

こんなブログが誰得なのかは分かりませんが、生きていれば誰でも一つくらい、たまに夢に出てきてしまうような過去の出来事があるはずです。そしてそれは、良い出来事よりも、悪い出来事や、冷や汗かいた出来事が多いはずです。

 

そんな私の場合は、大学4年生の時の出来事です。

 

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たまに見る夢

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私は高校卒業後、アメリカの大学に留学しました。交換留学ではなかったので、結果的には4年半(年度の切り替わるタイミングが違うためずれ込む)、アメリカ・ネブラスカというド田舎で過ごしました。

 

専攻はスポーツ管理学(Sports Administration)というもので、その名前からよくトレーナー系に間違われるのですが、スポーツビジネス系の専攻です。

 

『アメリカの大学は卒業するのが大変なんでしょう?』とよく聞かれますが、比較することが出来ないので何とも言えません。ただ、母国語じゃない言葉で新しい何かを勉強することはやっぱり大変で、特に最初の頃は苦労しました。ネイティブが5分で読める文章を20分かけなければ読み解けなくて、ただ当然、だからといって留学生に甘い基準を設けたりはしません。皆と一緒に普通にテストやレポートを受けて、普通に採点されます。

 

苦労した授業は数えればキリがありませんが、なんやかんやで単位を落とすこと無く、無事に過ごしていました。そして、3年間が過ぎたときに、今まで取った単位を数えて、4年生(シニア)になっていることを確認する、Senior Check(シニアチェック)を受けました。何度も何度も計算して、無事にシニアになっていることが確認でき、ほっと一息つくタイミングです。『よし、ついにあと1年間(2学期)だ』という気持ちになりました。

 

ただシニアになれば授業も難しくなってきますし、1年に1回しかオファーされない授業もあります。シニアになって最初の学期は春学期(1~5月)で、春学期にしか取れない授業を履修して、何とか頑張って単位ゲット。これを落としたら卒業がシンプルに延びますので、なかなか緊張した覚えがあります(授業内容はうろ覚えですが)。

 

そして最後の秋学期(8~12月)は、スポーツチームやスポーツマーケの会社などでインターンシップをする、という授業(?)でした。単位数も多いため割とがっつり働かなければいけなく(確かフルタイムで3ヶ月)、更にそのインターン先は自分で探さなければいけませんでした。

 

色々な条件を満たせばアメリカ国外、つまりは日本でのインターンでも単位として認められたのですが、私はその条件を満たすことが(確か)出来なくて、また『どうせならアメリカでインターンっしょ』と思っていたので、頑張って探し始めました。

 

夏休み(5~8月)は日本に帰って就活することにしていたので、春学期の途中(大体3月くらい)からインターン先を見つけるために動いていました。もしもインターン先が見つけられなければ、12月に卒業することができないので、卒業時期が延びてしまいます。夏休みに折角就活して内定を取れたところで、意味が無くなってしまうので見つけられるか見つけられないかで天国と地獄ほどの差があります(と当時は思っていました)。

 

ただ、コネも何もない中でのインターン探しは本当に難しかったです(当時は尖っていたので先輩に甘えたりも出来なかった)。自分が好きなNBAはもちろん、MLBのマイナーチームやら、地元のホッケーチームやらに片っ端から連絡しましたが、全然ポジションは見つかりませんでした。

 

お断りの返事が来れば良い方で、大抵は返事もくれません。今考えれば、よく分かんないやつがいきなりメールで履歴書送ってきて、インターンさせてくれと言っているわけですから、気持ち悪がるのも理解できます。ましてやアメリカ人ではない、日本人です。『え、メリット何?』という気持ちになるはずです(私ならそうなります)。

 

そうこうしている内に春学期も終盤に差し掛かり、就活のために日本に帰国しなければいけない日が近付いてきました。『インターン先決まらなければ卒業できない、就活したところで意味ない』というプレッシャーが襲ってきます。だからと言ってやれることは無く、手は打ち尽くした感があって、あとは祈るばかりでした。

 

このシーンが、冒頭に申し上げた『たまに見る夢』の場面です。今でもあの焦りに駆られて、その勢いで目を覚まし、『まだ大学を卒業できていないんじゃないか?』と錯覚してしまう時があるほどです。鏡を見て、しっかり10年歳とっている自分を見て安心します。

 

話を戻します。

 

そんなどうしようも出来ない時に、地元のアイスホッケーチームからメールが返ってきました。おお!と思いすぐにメールを開きました。細かい内容は覚えていませんが、『インターンとして採用出来るかも』ということで、すぐに面接に飛んでいきました。どんな面接だったかもはっきりと覚えていませんが(基本全部うろ覚え)、何とか採用されて、無事に卒業の目途が立ちました。

 

この時の安堵感は半端なかったです。今考えれば卒業が1年延びるくらい大したことないように感じますが、当時の自分には大きなことでした。インターン決まった時はめちゃくちゃ嬉しかったのですが、残念ながらこっちのシーンは夢には出て来ません。#なぜだ

 

そして無事に就活も終え、インターンも終え、卒業し、気付いたら10年経っています。時間が経っていてもあの夢を見るという事は、あの時の焦りが脳にしっかり深々と刻まれている証拠です。二度と経験したくありませんが、経験出来て良かったとは思っています。

 

みなさんもこんな夢を見たりしますか?もし『見る』という方は、それだけ衝撃的な経験をしたからこそ今の自分があると言って間違いないはずです。

 

私は昨日もこの夢を見ましたが(ホントにしょっちゅう見る)、改めて今までのご縁に感謝する気持ちになりました。ただ、さすがに40歳とかになって『まだ大学を卒業できていないんじゃないか?』と錯覚したくはありませんが。。。

 

 

南無阿弥陀仏

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