怒りの火を大きくするな

1/29のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


1月最後の週末です。蔓延防止等重点措置が適用され、近々緊急事態宣言が発令されるんじゃないかと言われている影響からか、静かな土曜日だった気がします。


重症化しにくい、と言われているオミクロン株ですが、低いとは言えゼロではないその重症化率が自分に当たってしまうんじゃないかと考えると、30代の私でさえ不安になってしまいます。かと言って、特に子供なんかは1年1年、1ヶ月1ヶ月、1日1日が本当に貴重ですので、コロナだからと言って何もしないのも可哀想だな、という気持ちもあります。


0か100かで考えるのが本当に難しいので厄介ですが、結論はいつも変わらず、自分は自分で感染対策に気をつけて過ごしていこうという事です。皆様におかれましても、どうぞご無事にお過ごしください。


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話題のニュースについて思うこと

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少し前になってしまいますが、高校生が電車の座席に寝そべってタバコを吸っている人を注意したところ暴行を加えられて重傷を負った、というニュースがありました。有名なニュースですのでご存知の方も多いと思いますが、数日経っても熱が冷めず、私も今日当該の動画(電車内で誰かが撮影した動画)を拝見しましたが、見ていて本当に気分が悪くなりました。


暴行を加えた男性にはもちろんですが、周りで撮影していたり静観していた人たちも何しているんだ、という気持ちもありますが、ここではそこについては深掘りせず割愛させていただきます。


まず、自分がこの高校生の立場だったら、おそらく見て見ぬ振りをしてしまったと思います。世の中には関わらない方がいい人がいるのは事実で、私だったら車両を変えるなりして、この人からは距離をとっていたと思います。


そしてネットではいろんな意見が飛び交っています。私も『私だったらこうする』と言いましたが、この高校生がとっていた行動は間違いなんかじゃなくて、むしろ賞賛すべき行動のはずです。私なんかよりも勇気があるのは間違い無くて、こういう人が多い世の中になるべきだと思います。自分で言っておいてあれですが、『厄介な人とは関わらない方がいいよ。以上。』みたいな世の中にはなってほしく無いなと思います。


仏教では、怒りの心は瞋恚(しんに)と言われ、火に例えられます。瞋恚と火の共通点は『限界なく燃え広がる』という所で、怒りの気持ちは自分自身でもコントロールする事ができません。当該の映像を見ていても、『もうここで終わればいいのに』と思うようなところから、さらにエスカレートしていく様が見られます。恐らく本人としても制御不能になっているんじゃないでしょうか。


人間の心は弱いもので、怒りの炎には簡単に燃え尽くされてしまいます。あの映像を見ながら、『有り得ねえな…』と思いながら、もしかしたら自分も怒りによってとんでもない行動に出てしまう事があるかも、と自戒の念を強くしました。


怒りのコントロール方法は、火を大きくしようとしないことかなと思います。怒りに身を任せてしまうと、どんどん燃え広がっていくだけです。少し時間を置いてみたり、深呼吸を挟んでみたり、俯瞰した視線を持ってみたり、方法は色々とあります。理想を言えば、怒らない(火種すら起こさない)のが良いですが、人間は所詮凡夫です。怒りの心が芽生える(火種が起きる)ことは仕方ないので、それを大きくしないように努めるべき、というのが私の考えです。


怪我を負ってしまった高校生が心身共に回復されますように、こういった勇気を持って正しい行動を取れる人が増えますように、自分自身がそんな人になれますように、怒りの日に燃え尽くされないように、そんな気持ちを持ちながら、今日のブログは締めさせていただきます。お読みいただき、ありがとうございました。



南無阿弥陀仏

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