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技術は後からついてくる

7/20のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


気が付けば7月も下旬となりました。本当に早いものです。学校に通っていれば夏休みの時期で、楽しい楽しい毎日を送っているでしょうが、大人の私は屋内の冷房で冷やされ、屋外の熱風に暖められながら毎日を過ごしています。風邪ひかないように、本当に気をつけないといけません。皆様もご自愛ください。


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技術は後からついてくる

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今日は書道教室の日でした。前回で黄庭堅の『松風閣』の臨書を提出しましたので、今週からは新しい法帖がスタートしました。



ということで、今週からは同じく黄庭堅の『黄州寒食詩巻跋(こうしゅうかんじきしかんばつ)』の臨書です。お師匠さんであり、同じく宋の四大家として並び称される蘇軾の『黄州寒食詩巻』へ題跋したものとのことです。題跋とは、書画などの末尾につける文だそうです。


字数としては短いものですので、毎回1〜2枚書き、全3回を終えたところで良きものを提出するとのことです。今日は説明もありましたし、初回で不慣れということもあり、とりあえず1枚書きました。法帖は変われど同じ黄庭堅ですので、やはり特徴は似ています。スパッと切り裂くような左払い、揺れる長めの横画、行の中心線が少し左によれる、などなど。



この写真で言えば、真ん中少し左に『復為之未〜』と書いてある行がありますが、『為』で一回左にずれ、『之』戻ってきて、次の『未』につなげる、という流れがとても特徴的です。パッと見はおかしなくらいズレていますが、俯瞰してみるとそれがまた味になっているわけですね。事前に先生の解説があったので、割と上手く臨書することができた気がします。


こういう手法を使うことで、余白を上手く置くことができるわけですね。『為之』の右側、『未』の左上に上手にスペースが作られています。『黒をもって白を置く』と言われる書道ですが、まさにこういうことなんだなと思わせてくれる箇所です。


最近、伸び悩んでいる気がする書道ですが、先生曰く、伸び悩んでいると思うということは、見る目がついてきている、とも言えるそうです。


法帖や人の作品を見ていて、こういうところにスペースを作るのか、ここは潰すのか、と思うことがあります。とても参考になるのでこれを自分の作品にも転化していきたいところですが上手くいかず、頭でわかっているのに表現できない、そこに伸び悩みを感じてしまいます。見る目は先について、技術は後からついてくるものだそうで、そこにジレンマが生まれているのが今の私、だそうです。


この話を聞いた時に心がスッキリした気がしました。確かに、おっしゃる通りです、そこにジレンマ感じてるんです、と心の中で何度も相槌を打ってしまいました。先生は最後に、『それでも1年前、2年前に比べれば、技術も遥かに上達しているはずですよ』と締め括られていました。作品を見比べれば、それも間違いのないことです。


今日もブログをお読みいただきありがとうございました。まんまとモチベーション上げられましたので、引き続き書道頑張っていきます。



南無阿弥陀仏

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