重症心身障害児者のいのちの存在意義とは
10/16 - 10/22の週ブログです。
こんばんは。
法善寺住職の中山龍之介です。
十月から漸く着工した法善寺の庫裏・客殿の建築ですが、基礎部分の施工が続いています。

改めて見ると、我ながら広いです。ここに新しく建物を造るのだから時間がかかるのは当たり前で、首を長くしながら見守っていこうと思います。
11月3日には報恩講があります。その時までにどこまで進んでいるのか、どんな姿をご門徒さんにお見せできるのか、今から楽しみです。
↓↓11月3日の報恩講詳細はこちら↓↓
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重症心身障害児者のいのちの存在意義とは
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今週は二冊の本を読むことが出来た。仏教伝道協会から45年以上前に発刊された『世界の宗教』(おそらく廃版)、それと岩波新書から15年前に発刊された『重い障害を生きるということ』、この二冊だ。
『世界の宗教』は、その名の通り世界で信仰者の多い、歴史のある宗教をまとめた本である。
キリスト教、イスラーム、仏教はもちろんのこと、神道、道教、儒教、ユダヤ教、そしてヒンドゥー教についても書かれており、とても充実した内容の本であった。
もう一冊の『重い障害を生きるということ』は、宗教とは関係なく個人的興味で読んだ本だ。社会において、経済的には貢献することが出来ない、重い障害を持っている人たちのいのちについて学びたかったからだ。
SNSが流行り、極論が受けてしまう昨今の日本において、重症心身障害児者のような社会的弱者に向けられる目はとても冷たいように感じる。10年前の相模原でのやまゆり園事件が特に、記憶には新しい。
正直申し上げると、この本を読むまで私は、重症心身障害児者の方々の存在意義はあると思いつつも、それを理由づけるのは難しく感じていた。資本主義で回るこの世界において、重症心身障害児者の経済的な社会貢献はとても難しいからだ。
この本で取り上げられていた重度障害者は、知能的にも身体的にも、治療が難しい恒常的な重い障害がある方々を指している。話をすることが難しかったり、ねたきりであったり、意思疎通が出来ているのかどうかも分からないような方々もいる。
本を読み進めると、社会的弱者とどのように接するか、という点において私自身がとても試されている気持ちになった。
いのちを尊重したい、平等に接したい、と思いつつも、実際に重症心身障害児者と相対していたら、自分はどういう気持ちでいるのだろうか。一人の人間として、親として、子として、宗教者として、目を背けることはできないが、本当に向き合えるのだろうか。
そんな問いかけを投げかけてくれるだけでも、少なくとも私にとっては重症心身障害児者の存在意義はあるのだろう。主観的で、独りよがりで、烏滸がましい言い方になるが。
また、日々医療は発達しているが、それでも障害者がゼロになることは無い。そして歴史を見れば、様々な障害が事例として残り、そこから治療法や予防法が考えられてきた。
この本によれば、人類として避けがたい障害を、その身に宿して生きてくれているという点において、障害者は社会に貢献していると言え、そんな彼らの『人類戦士』という言葉で讃えていた。
ただ、本人がそれを望んでいるかどうか分からないのが、とても空しいし寂しい。自分だったら、そんな形で讃えられても、うれしく誇らしい気持ちになれそうにない。
そして読了後は、存在意義などという大義名分を考えること自体が烏滸がましいのではないか、と思うようになった。いのちはいのちであり、等しく尊重されるべきものである。
ここまで、今週のブログは(いつにもまして)脈絡もなくつらつらと書いてしまった。自分でも、まとまりのない文章に終始してしまったと思う。
ただ(自分の文章構成力を棚に上げて申し上げれば)、簡単に文章や言葉にできる問題ではない。戦後まもなくに比べれば、社会的な理解が進んでいるとはいえ、決して十分では無い。SNSを開いて検索をかければ、重度障害者の存在意義を問うツイートが簡単に散見されるだろう。
だからこそ、誰もが考え続けなければいけない。先述してきたような重度障害は、先天性と思う方が多いかもしれないが、後天性の方が多い。自分や周りの人に、いつ訪れるか分からない。決して他人事ではないのだ。
私のようなモヤモヤを抱えている方にとって、とてもおススメの本である。『重い障害を生きるということ』ぜひ手に取ってみてほしい。
※障害者の『害』を、『がい』や『碍』に置き換える場合がありますが、今回読んだ本や島田療育センターのホームページ記載のある形に倣って『害』を使っています。ご理解ください。
ブログをお読みいただき、ありがとうございます。八王子に島田療育センターという障害者施設がある。今度見学に行ってみたい。
南無阿弥陀仏
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