本山と末寺の関係性


こんにちは。

法善寺副住職の中山龍之介です。


昨日、ほぼ書き終わっていたブログが飛んでしまいましたので、本日はそのやり直し記事です。「昨日書いていたものよりも良い記事にして書き直してやる!」という気持ちで、本日は頑張らせていただきます。(これをMamba Mentalityと言います)


タイトル通り、お寺の本山と末寺について書きます!


では、、、



『本山(ほんざん)』と聞いても、一般の方は『?』となる方もいらっしゃると思います。仏教界で『本山』とは、『宗派のトップのお寺』という意味があります。一言に仏教と言っても、日本にはたくさんの宗派があります。その宗派一つ一つに本山があるわけです。


そしてその宗派に属する他のお寺を『末寺(まつじ・まつでら)』と呼びます。各宗派、ピラミッドのような組織図ですので本山よりも多数の末寺が存在しています。


私がいる法善寺は『浄土真宗本願寺派』に属する末寺です。本山は浅草にある、東本願寺です。よく、京都の東本願寺と勘違いされますが、あちらは『浄土真宗大谷派』の本山です。また、京都の東本願寺は正式名称ではなく、正しくは『真宗本廟』というみたいです。それとは別に、京都には西本願寺も存在しますが、あちらは『浄土真宗本願寺派』の本山になります。「あれ、東京の築地にも本願寺ってあるよね?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、あちらは西本願寺の東京別院(支社みたいなもの)ですので、本山とは少し違います。(このほかにも、細かく言うと『別格本山』とか様々な格が存在しますが、ここでは割愛)


こうやって文章で書くだけだと私自身も分かりにくいので笑、簡単な表にしてみました。


東本願寺(浅草)

 → 東本願寺派の本山


真宗本廟(通称東本願寺、京都)

 → 大谷派の本山


西本願寺(京都)

 → 本願寺派の本山


築地本願寺(築地)

 → 西本願寺の東京別院


こんな感じですね。上記以外に、浄土真宗だけでもいくつかの宗派がありますし、浄土真宗以外にも天台宗や真言宗や浄土宗や曹洞宗や臨済宗や日蓮宗や・・・・本当にたくさんあります笑 宗派が多いということは、『本山』と呼ばれるお寺もたくさんあるんですね。


そして、本山は末寺から『宗派加盟金』を毎年受け取っています。宗派によっては『護持金』といって、本山のお寺をお守りするために追加でお金を支払っている末寺もあります。金額はその宗派によって違いますので何とも言えませんが、末寺の檀家数によっては『●百万円』なんてこともあり得ます(うちの宗派は良心的なので、そんな金額を払ってません笑)。


「お金を払わないといけないなら、宗派をやめればいいじゃないか」と考える方もいらっしゃいます。実際、これを理由に宗派を抜けて『単立寺院』として宗教活動を続けられているお寺もたくさんあります。しかし実際は、宗派に属し続けるお寺がほとんどです。


では、なぜ末寺は宗派に属するのでしょうか?私が考えた理由は三つあります。


末寺が宗派に属する理由


①教義の軸が出来る

仏教は様々なアプローチで教えが説かれています。時には同じ仏教でも、矛盾するような教えが登場することもあります。そんな中、宗派に属していないと教義の軸がぶれてしまう、という恐れがあります。


同じ住職でも時が経って違うことを言っていたり、代を跨いだりしたら尚更です。そういう時に宗派に属していれば『○○宗○○派の教えは▲▲■■だから~~~』と言うことが出来ます。教えがしっかりしていれば、それだけお檀家さんの安心につながります。



②宗派の看板を背負うことが出来る

人間には帰属意識というものがあります。単立でがんばってらっしゃるお寺ももちろんたくさんありますが、『うちのお寺は○○宗○○派なので~~~』と言えると『それなら安心ね』と思われるお檀家さんがいるのも事実です(逆効果な時もありますが笑)。


これは一般社会でもそうですよね。褒められた例えではありませんが、飛び込み営業に来た方が、無名の会社なのか、電通や伊藤忠などの大企業の子会社なのか、それによってこちらの安心感は全く違います。



③末寺同士で繋がることが出来る

僧侶はなかなか出不精な職業です。墓地のあるお寺なら尚更ですが、お寺にいること自体が仕事、と言えます。お葬式があれば外に出るくらいで、お寺で長い時間を過ごすお坊さんがほとんどです(残念ながら私は良く出歩いていますが笑)。そうするとなかなか他のお寺の動向を知ることが出来ません。もちろん中外日報や仏教タイムズといった宗教誌を呼んで情報を仕入れることは出来ますが、細かい話までは分かりません。


しかし宗派に属していれば、他の末寺の方と知り合うことができ、『この前の行事で○○やってみたんだけど反響が良くて~~~』とか『あの経典の▲▲の箇所なんだけど、こういう解釈で合ってるかな』とか、そういう会話をすることが出来ます。


お寺は不思議な世界で、同業他社と言えどもライバルではありません。情報をシェアすることで、末寺の質が上がり、宗派全体の質向上につながっていき、しいてはそこに属している末寺の価値も上がる、という好循環に入ることが出来ます。


本山としては、末寺が多いと『宗派加盟金』や『護持金』を納めるお寺多くなりますので、経済的な基盤を得ることが出来ます。しかし、『うちは本山だ!この宗派を名乗りたければ金を出せ!』と言うのは簡単ですが、本山は末寺がいるからこそ『本山』と名乗ることが出来ます。末寺が全然いない本山は『裸の王様』です。


『このお寺は、○○宗○○派の本山です』

  →あんなにたくさんのお寺さんを抱えている本山なんて凄い!


『このお寺は、○○宗○○派の末寺です』

  →あんなに立派な本山の宗派に属しているなんて安心!


このように、両者ともにメリットがあるような関係性、それが本山と末寺の理想です。



長くなりましたが、こんな感じで本山と末寺の関係をご理解いただけたでしょうか?


念のためにお伝えしたいのですが、私は自分の宗派や、その他の特定の宗派を誹謗中傷するつもりは毛頭ございません。反対に、それによって具体例が出せず、抽象的な表現が分かりづらい方がいらっしゃいましたら、申し訳ございません。もっと細かいところが知りたい方は、LINEなどでメッセージを頂けると幸いです。



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