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蘭亭序の全臨 提出完了

6/10のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今日も東京は暑い日でした。3日連続の真夏日とのことで、来月に控える本格的な夏の到来にビクビクと震えております。夕方頃になると顔も体もべたべたしてきます。


そんな暑い日にもかかわらず、書道教室があったので全身黒づくめです。熱がこもってしまいますが、一時期何枚もTシャツを墨で汚してダメにしてしまっていたので、仕方ありません。まあ注意すればいいだけの話なのかもしれませんが。


ということで、今日は書道教室に行ってきました。


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蘭亭序の全臨 提出完了

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以前からこのブログでも書いていましたが、蘭亭序の全臨をついに提出してきました。先週に既にオッケーをもらっておりましたので、今日は雅印を押して提出するだけでした。最後の最後に墨や印泥で汚したりしたら嫌だったので、細心の注意を払いましたが、特に何も起こらずで良かったです。

今更かもしれませんが、『蘭亭序』を少し説明させていただきます。


蘭亭序は、書聖と呼ばれる王羲之という方によって書かれた歴史上で最も有名な書作品(だそう)です。書かれた年代は永和9年(353)、蘭亭と言う場所で王羲之は曲水の宴を開いたそうです。曲水の宴とは、庭にある小さな河みたいなものに沿ってみんなが座り、お酒の入った盃が流れて来たら飲んで、詩歌を詠んで次に回す、みたいなやつらしいです。今で言うと、カラオケで『世界に一つだけの花』をみんなで歌いながら、歌詞に『花』が出てきたらお酒を飲む、みたいなノリでしょうか。


王羲之はそこで作られた誌27編の序文として、『蘭亭序』を書かれたそうです。つまり王羲之は最初かいたとき酔っぱらっていたわけです。『まあ後で清書しよう』と思っていたそうですが、後に書いてみてもその時に書いたものには及ばず、結果今にも伝わっているものはその最初に酔っぱらって書かれた作品です。こういう作品を『率意の書』と呼ぶそうです。


全文は324文字で、字体は行書です。それを全紙サイズに11行で収めて書かなくてはいけません。


最初の内は字間を空けすぎてしまって入り切りませんでした。それならばと字を小さくして字間を狭くしたら、今度は10行ぴったりになってしまってバランスが悪くなりました。途中から字のサイズが明らかに変わってしまったり、紆余曲折、試行錯誤しながら、何とか丁度いいサイズ・字間が体に染みついてきて、提出したものは程よいバランスで書けたと思います。


私は大体10枚くらい書いて、やっと提出できました。先生に聞いたところ、みんな大体10枚くらいだそうです。80枚くらい書いたという強者もいるそうですが、信じられません。私ですと、1枚あたりにかかる時間は約5時間。10枚でも50時間かかったことになりますが、80枚だと400時間です。日数に直すと丸々16日以上書き続けたことになります。恐るべしです。


そして提出後は、最後の試験を受けました。書道に関するベーシックな知識問題と言う感じで、こちらも勉強した甲斐があって何とか突破しました。


これで残るはレポートのみです。2000文字ですので、毎日のブログと同じくらいの文量です。レポートを書くなんて東本願寺学院以来で懐かしいので、ブログで公開してみようかと思います。何について書くかはまだ決めてませんが、2年間学んだことや取り組んだことについてつらつらと書いてみようと思います。楽しみにしていただけると幸いです。


それではこれから、声明学園頑張ります。



南無阿弥陀仏

 

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