諸行無常

4/14のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


地獄の12分、(今日ので確か)4回目が終了しました。相変わらずきついですが、終わった後の酸欠は段々と軽くなってきている気がします。慣れてきたのか、手を抜き始めたのかは分かりませんが、きっと前者でしょう。自分では頑張っているつもりですので。


地道に運動は続けていますが、大好きなバスケは全然出来ていません。せめて祖母たちがワクチン打つまでは我慢しようとしていますが、先が見えなくてうずうずしてきています。ボールも全然触っていませんし、なんかこのままパーソナルスポーツの道に行ってしまいそうで怖いです。まん延防止等重点措置が解除される頃には祖母たちもワクチン打てているはずなので、それに期待して今は地道な運動を続けていきます。



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何事も常ならない

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さて、最近はあんまりお寺らしいブログじゃなかった気がするので、少し真面目な内容を書いてみようかなと思います。きっと皆さんの生活にも役立つお話なはずです。


法善寺だけでなく、浄土真宗のお東系のお寺では、通夜・葬儀などで『白骨の御文』を読んでいると思います。これは、本願寺の8代目・蓮如上人という方が書かれたお手紙の一つで、仏教で説かれる『諸行無常』をメインテーマとして扱っています。ちなみに、よく『諸行無常』の『無常』を『無情』と思われている方がいらっしゃいますが、『何事も常ならない』ですので正しくは『無常』です。


白骨の御文の中に『朝には紅顔ありて、夕べには白骨となれる身なり』という1節があります。紅顔というのは紅のように血色の良い顔ですので、簡単に現代語に訳すと『朝には元気そうな人でも、夕べには亡くなっているかもしれない』となります。まさに『諸行無常』を言い表した1節です。


このように、白骨の御文の中では諸行無常を『人はいつ死ぬか分からない』という側面から捉えていて、お通夜や葬儀で読まれると、聴いている方々には心に染みる文章だと思います。ただ、諸行無常というのは『何事も常ならない』ということですので、決して死に関することだけではありません。死以外のモノも、万物は変化し続けている、というのが仏教の説く『諸行無常』です。


なぜ物事は諸行無常なのかと言うと、物事は全て『縁起』によって繋がっているからと考えます。『縁起』と聞くと、一般的には縁起が良い・悪いという、『ラッキー』みたいな使われ方をしますが、本来はちょっと違います。私は法話の時などに、縁起は『外から受ける影響』と説明しています。厳密にはもっと情報を足した方が良いかもしれませんが、あくまで分かりやすさを取って、このような説明にしています。

#大目に見てください


人は生きていれば、様々な縁起を頂きます。産まれてすぐには親や家族から、成長するにつれて友人や先生から、大人になれば上司や部下から、また人だけでなく動物や目に見えない物事からも縁起を頂きます。そしてそれらの縁起によって自分はどんどん変化していく、だから『諸行無常』なんですよ、ということです。


たまに『人は死んだら終わり』と言う方もいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。亡くなった方からでも、残された我々は新しい縁起を頂くことが出来ます。心の中で会話することだったり、お墓参りに行った時のふとした出会いだったり、法事で久々に会う親戚だったり、亡くなった方が紡いだ縁起によってまた新しい縁起が生まれます。そういう意味では、(俗っぽい言い方ですが)亡くなっても心の中で生き続けている、と言えるかもしれません。


少し話がずれるかもしれませんが、書道をしていても諸行無常を感じます。最近のブログで、蘭亭序の全臨(全文の臨書)をしていることはお伝えしておりますが、全臨したことによってそれ以外の場面でも自分の字がどんどん変わっていくのが分かります。今まで書けなかった線が書けるようになったり、今まで上手く書けなかった字がバランスよく書けるようになったり。決して蘭亭序の字がそのまま生かされているわけではありませんが、臨書することによって自分の中の何かが変化しているわけです。


ちなみに蘭亭序は王羲之という方によって書かれた作品ですが、西暦353年(永和9年)のものです。ということは、王羲之および蘭亭序は1668年の時を超えて、未だに新たな縁起を作り続けているわけです。こう考えると諸行無常の面白さ、そして書道の奥深さを感じることが出来ます。


ちなみに他の誰かにとっては、逆に自分自身が縁起になっています。その人に自分がどういう影響を与えてしまうのか、これを考えるとちょっと背筋を伸ばして生活することが出来るかもしれません。特に子供が出来てからは、こういうことを良く考えるようになりました。良い背中をした父親になりたいものです。


以上、少し真面目なブログでした。仏教って面白いなと感じてもらえたら幸いです。



南無阿弥陀仏

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