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良い葬儀

  • 執筆者の写真: Nakayama Ryunosuke
    Nakayama Ryunosuke
  • 2023年3月13日
  • 読了時間: 3分

3/13のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今日からマスクの着用が『個人の判断に委ねる』ことになりました。とはいえ花粉症ですので三月いっぱいは外せないかなと個人的には思っておりますが、街中では心なしかマスクなしの人が増えた印象を受けました。日本人の国民性的にも一気に変わることは無いでしょうが、少しずつでも昔の姿に戻っていけばいいですね。


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良い葬儀

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今日は遠い親戚にあたるお寺さんの葬儀に伺ってまいりました。昨日にお通夜もあったのですが私は伺うことが出来ず、今日の葬儀のみ参列をさせて頂いた形です。


在家の方の葬儀では、ご導師さんだけが読経するのが一般的かと思いますが、お寺の方が亡くなった場合には、参列にもお寺の人が多くいらっしゃいますので、みんなで読経することになります。本日もそのように葬儀が進められていたのですが、普段は一人で法要しているものですから、他の人と合わせながらお勤めするのは難しいなぁと感じました。


私含め皆さん人間ですので、やっぱりどうしたって癖というのは出てきてしまいます。声明の場合は五線譜のような分かりやすい物もありませんので、アナログでみんなが協力し合いながら、周りの声を聞きながら調子を整えて、葬儀を作り上げていく感覚です。父にはよく、発声には4割ぐらいの力を注ぎこんで、残りは聞くことに神経を使え、と言われていましたが、今日もそれを意識してきました。実践出来たかは謎ですが。


最初は手探り状態で始まった法要でも、進むにつれて段々とみんなの調子が揃ってきます。みんなの共同作業で無事に故人を送り出せた、と思えて、葬儀ながら少し晴れやかな気持ちになれた気がします。読経されていない方にはどう聞こえたかは分かりませんが、雰囲気だけ見ても、在家の方にとっても良い葬儀だったはずです。このようなお勤めが出来ると、『葬儀は簡素に簡素に』という流れには、やっぱり同調しかねるなぁと思ってしまいます。


どうも文明が進化したことによって勘違いしがちですが、人間の本質の部分は変わっていません。私たちが味わう苦しみを表した、四苦八苦という2500年前にお釈迦様によって説かれた教えは、いまだに変わらない真理であり続けています。


その中で育まれてきた、故人を悼むという文化が無くなってしまいそうで、今日この頃の流れは本当に怖いものです。確かに、喪主を務めたり、葬儀を取り仕切る側になることは、人生でそうそうあることではありません。そういった経験値が無い中で様々な判断をしなければいけないことは難しいとは思いますが、やっぱり出来るだけ正式に執り行うことが、一番いいことだと思います。


また、困ったことがあったら何でも聞いてくださいね、とも思っています。そのために我々宗教者がいるはずですので。


今日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。本日の葬儀は、良い葬儀でした。



南無阿弥陀仏

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