5月のお寺の掲示板
5/1のブログです。
こんばんは。
法善寺住職の中山龍之介です。
今日から5月に入りました。世間はゴールデンウィークらしいですが、飛び石のような平日が今日から明日へと続いています。お寺では明後日の永代経法要に向けての準備を進めておりました。
思い返すと、コロナ禍に入ってからまともに永代経法要をやるのは初めてだということに気が付きました。2020年は緊急事態宣言下でしたし、2021年はお詣りの方の発声はご遠慮いただいておりましたし、2022年は私の住職襲職奉告式を兼ねた特別バージョンでした。ということで、まだ父が元気だった4年前の写真や映像を見返しながら、今日は荘厳の設えをしました。
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5月のお寺の掲示板
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さて、5月に入りましたので、お寺の掲示板の標語を変えました。最近漢文が続いておりましたので、かな交じりの短歌を採用してみました。

道のべに 清水流るる 柳陰
しばしとてこそ 立ちどまりつれ
西行の哥(歌)
※現代語訳
道のそばに清水が流れ、柳の木陰がある。
少しだけ休もうと立ち止まったのだが。
書かれたのは西行法師と言う方で、平安時代から鎌倉時代までを生きた僧侶だそうです。少しだけですが親鸞聖人とも在世の時期が被っており、長い人類史で見ればほぼほぼ同時代を生きた方々と言えそうです。
今回この短歌を選んだポイントは2つあります。
1つは、段々と暑くなってくる5月(初夏)を表した短歌であるということ。もう1つは、明後日の永代経法要の法話のテーマが『道を歩む』ですので、『道』という字が含まれた短歌を探していたからです。ちょっと時間がかかりましたが、無事に目的に近い短歌を探し出せて満足しています。
ちなみに今月から、英訳も貼りだしてみることにしました。コロナ禍がほぼ終わったこともあり、法善寺がある上野や浅草は多くの観光客がいらっしゃっています。法善寺の前を通りかかる外国人も多いものですから、少しでも目に留まれば嬉しいなぁと思って、やってみました。どういう反応になるかは分かりませんが、とりあえずのチャレンジです。
そういえば、書き忘れるところでしたが、書道的には1行目と4行目を重く書けたのは良かったかなぁと思っています。特に4行目は『しばしと~』という平仮名続きのところなので重くするのが難しいのですが、少しは表現できたのではないでしょうか。
ただ逆に、力が抜けたところを表現しきれていないのが課題でしょうか。3行目の『柳陰』なんかは、ぽわ~っと、力の抜けた、ふわっとした感じで書ければかっこよかったのですが、変な重さが付きまとってしまいました。難しいものです。
ということで、5月の掲示板のご報告でした。法善寺にいらした際には、是非ご覧くださいませ。
今日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。今日から5月。頑張るべ。
南無阿弥陀仏
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