逆転の発想


こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。


本日は大雪でしたね。東京であれほど降るのも珍しいですが、ましてや三月も終わりのこの時期です。新型コロナウィルスの影響で外出自粛ムードでしたので大きな混乱にはなりませんでした。というか、空の上の誰かが東京の人を外出させないように大雪を降らせたのかもしれません。そう考えると、なんか素敵やん(#島田紳助


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弱点をセールスポイントに変える

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最近、子供が成長してきたので部屋の模様替えをしました。するとテレビの位置が収まり悪くなってしまい、ソファの正面は白い壁になってしまいました。そもそも最近、テレビは本当に全然見ていないので、いっそのこと捨ててプロジェクターを買うかと、うーーっすらと考えていたところ、インスタグラムでASUSというメーカーの小型プロジェクターが目に飛び込んできました。


丁度興味があったのでリンクからホームページに飛び、詳細を読んでいると『indirect light is much gentler on your kid's eyes』というフレーズがありました。訳すと『間接的な光でお子さんの目にも優しい』という事なんですが、ここで勘が働きました。『なんか良いようなこと言ってるけど、光が弱いってことなんじゃないのか?』と思い、更に読み進めるとやはり、500ルーメンという光量で、これでは日中だと全然見えないくらいの明るさです。小型プロジェクターという事で少しは想定していましたが、ほれ見たことかと思い、私はそこで読むのを止めてしまいました。


ただここで一つポイントなのは、『光量が弱い』という弱点を『子供の目に優しい』という風にセールスポイントに言い換えていることです。私には響きませんでしたが、逆転の発想で、『お、良いじゃん』と思う人もいるかもしれません。


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絶対的に良い物って?

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そもそも『光量があった方が日中も使えるし絶対に良い』という概念は私個人のもので、とある人には『光量が無い方が子供の目に優しいし絶対に良い』ということが当てはまるかもしれません。


要は、どちらも『絶対に良い』とか言っておきながら、そこに『絶対的な良さ』はなく『相対的な良さ』しかありません。そしてその『良さ』は人によって変わるどころか、同じ人であっても日々変わっていきます。


別の例を出しますと、


おそらく今、日本のほとんどの人は、家に帰ったら手を洗わないと落ち着かない気持ちを抱えていると思います。


私も今はそうですが、正直以前は手を洗う習慣は根付いていませんでした。それでも不潔とは思っていなかったですし、特に生活に困ることもありませんでした。それが現在は、手が目に見えて汚れていなくても、帰宅したてのままだと不潔だと感じてしまい、すぐに手を洗っています。ついこの1-2ヶ月の間に、私の浄・不浄の価値観が変わってしまったんですね。


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たまには仏教につなげてみる

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これを仏教で言えば『諸行無常』とか『諸法無我』とか言ったりします。


諸行無常とは、物事は何事も変わっていく、ということを言っていまして、私の浄・不浄の価値観が変わっていく様はまさに諸行無常です。


また諸法無我とは、物事は何事も絶対的な自我は存在しない、ということを言っていまして、私自身の浄・不浄の価値観が変わったのは諸法無我だからです。


仏教では、この諸行無常・諸法無我はどちらも『縁起』によるからだと説かれています。縁起とは簡単に言えば『外から受ける影響』のことで、『新型コロナの大流行』という縁起を私が頂いたことで、浄・不浄の価値観が変わっていったんですね。


今回は『新型コロナ』と『浄・不浄』の関係を例に挙げてみましたが、人の人格と言われるものこそが、縁起によって形成されていると、仏教では説かれます。


この縁起の思想はとても面白くて、仏教を信じる・信じないは置いておいても、多くの人に知ってもらいたいものです。世の中の不条理のほとんどは、きっとこの縁起によって説明できるんじゃないでしょうか。


長くなりますのでこの辺で切りますが、気付けばこのブログ全然仏教の話をしていないので、これからはこういうテイストも織り交ぜながら書き記していこうと思います。私は一応というか、バリバリお坊さんしているので。


そんなこんなで、明日からまた平日がやってきます。ちらほらと、うちの会社は出勤停止だわーという声も聞こえてきています。本来なら年度始めの週になるところですが、本当に大変なことになってしまっています。


一日でも早く、平穏な日常が戻ってきますように。



南無阿弥陀仏

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