自分に与えられたもの


こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。


今日の午前中、郵便局に向かって歩いていると、中学校時代のバスケ部キャプテンに出くわしました。毎年『今年こそ会おう』と言いながらずるずると、10年近く会っていなかった気がします。


LINEや年賀状でのやり取りはあったので何となくの近況は知っていたのですが、チャイルドシートの付いた電動自転車に乗る彼(写真の通り)を見て、自分たちも親になったんだなと改めて実感しました。短い時間でしたが話す内容は昔と変わらず、くだらないことばかり。ただ、それも懐かしくて、とても嬉しかったです。


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親になって考えること

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最近、祖父が遺してくれた声明の資料を読んでいます。東本願寺学院を卒業したことや、日々の法事や葬儀などの勤行は出来るようになったことで、少し自信が付いた気でいましたが、やはりまだまだ知らないことがたくさんあるな、という事実を突きつけられます。ただ、知らないを知らないままでいつまでも放ってはおけませんので、急ピッチで勉強を進めていこうと思いました。


私自身もそうですが、人はどうしても、自分に無いものや、自分に与えられなかったものに目を向けてしまいます。貧しい家庭に育った人ならお金を、貧しくなくても留守番ばかりさせられていたなら両親の愛を、もしくはどっちもあるはずなのに更に恵まれている家庭を見ては羨んでしまいます。


そんな当たり前のことには気付いていたつもりでしたが、最近になってやっと、自分に与えられたものや、自分が持っているものを見つめ直して、それらに感謝する心が養われてきたような気がします。これももしかしたら、私自身が親になったからかもしれません。


子育ては思っていたよりも大変です。自分の時間が無くなるのはもちろんですが、子供も人間ですので『これをすれば寝る』とか『これをすれば喜ぶ』みたいな公式が常に変化していきます。まさに諸行無常、昨日の常識が今日の非常識になるようなもので、今も久々に寝つきの悪かった息子を横にしながら、少し気が立った状態でブログを書いています(妻が無事に寝かしつけてくれました。あざます)。


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お寺が与えてくれたもの

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お寺のように、世襲の家柄に生まれた方ならわかると思いますが、私たちは生まれた時点である程度の将来が決まっています。そして私は、それが受け入れがたい時期がありました。なんで周りの友達の様に、自由に将来を描けないんだろうと思って、お寺が嫌いになった時期です。中学~高校くらいだったと思います。ただそんな状況でも、周りから見れば『将来考えることに苦労しなくて良いね』と思われていました。どちらも無いものねだりですね。


そんな中ですが、私は7年間一般企業に勤めさせていただきました。お寺業界ではなかなかレアなことで、ここまでさせてくれたお寺に、今ではとても感謝しています。そしてその感謝の気持ちを持たせてくれたお寺のために、今は恩返ししたいと思えています。


つまり、昔はお寺によって自由な将来を与えられなかったことを恨んでいましたが、今ではお寺によって経験させてもらえたことに感謝できるようになりました。そして親の愛情にしても、自分が親になったからこそ、自分がいかに愛情を持って育てられたのかが分かりました。祖父はもう亡くなりましたが、祖父が遺してくれた資料に目を通しながら、そんなことを考えていました。


加藤茶さんが、とある番組で、いかりや長介さんのことについて『死んでから許せるようになった』と仰っていたそうです。生前は不仲だったそうですが、おそらく加藤さんは、いかりやさんが亡くなってから、自分に与えられなかったものではなく、自分に与えられたものを改めて見つめ直すことが出来たのではないでしょうか。

※この例えを出すと誤解を招きそうですが、私は祖父に、生前でも恨みを持ったりしてません。むしろ大好きな優しい(大甘な)おじいちゃんでした。


私も親になったことで、もっと『与える』側にならなければいけません。そしてお寺で言えば『受け継ぐ』側から『受け伝える』側になっていかないといけません。ただまだまだ全てを受け継げていません。東本願寺学院も卒業して少しのんびりした時間が流れてしまっておりましたが、気を引き締めて学び続けていきます。



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