答えが無い、だからやる
こんばんは。
法善寺副住職の中山龍之介です。
今日からまた一週間が始まりました。バタバタとしていて手が付けられていない仕事がありますので、今週はそれらを一つ一つ片付けていこうと思います。気付けばもう6月も終わりです。時が過ぎるのは早いものですので、負けないように自分も早めに動いていこうと思います。
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女性差別
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さて、今年の『宗教を知ろう(9/26開催)』ではパネリストに女性をお招きして、世界三大宗教それぞれの性差について語っていただく予定です。
差別が何かと話題になる現代ではございますが、何も今に始まったことではなく、古くから続いていることです。だから仕方ない、と片付けてはいけない問題ですので、まずは知ることが第一歩になるのではないかと思っています。
仏教においても、やはり女性差別というものはありました。過去形にしてしまっていますが、これは現代でも続いているのかもしれません。
あまり他宗のことを言うのは避けますが、女人禁制の場所があったりしましたし、浄土真宗の開祖である親鸞聖人が書かれた和讃にも『変成男子(へんじょうなんし)の願をたて』という文言があり、女性は一度男性に生まれ変わったのちに救われる、ということが説かれています。
ただこれは、『女性は諸仏によって救われない、成仏できない』という考えが当たり前だった当時において、『それでも阿弥陀仏によって女性は救われるんだ』と説いた、親鸞聖人の方便であると言われています。反対に、このような言い方をしなければ女人往生が受け入れられない人々の心の土壌があった、ということでもあります。
また過去には、女人禁制であるため、可愛らしい男子を見つけてはその子を寵愛した僧侶もいたそうです。なかなか文字に起こすのもおこがましいですが、そういう時代であった、ということでしょうか。
そういった当時に比べれば性差は少なくなっているように感じますが、これは私が男だからそう思っているだけなのかもしれません。差別とは少し違うかもしれませんが、結婚して名字が変わるのは女性が圧倒的に多く、それに伴う手続きは大変そうです。『女性が男性の家に嫁ぐもの』というのが常識となっている現代、これも一つの差別なのかもしれません。
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答えが無い、だからやる
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実は今回の『宗教を知ろう』で、このテーマを取り上げることは少し悩みました。センシティブな問題だし、人によって捉え方が異なるからです。現に浄土真宗においても、先ほどの『変成男子の願をたて』の和讃を読むべきではない、という人もいらっしゃいます。先ほどの説明をして押し通すことも出来ますが、それをしたところでお互いが不快な気持ちになるだけですので、あまりそういうこともしたくありません。
ただ『決まりきった答えがないからこそ、パネルディスカッションをする意味がある』と思い、テーマにすることを決意しました。ですので、あくまで1つの意見として『宗教を知ろう』を聞いていただけると有難いです。
そしてパネルディスカッション『宗教を知ろう』では、仏教だけでなくキリスト教とイスラム教の性差についても取り上げていきます。
キリスト教はあまり女性差別のイメージはないけど、実際はどうなのかな?でも結婚式の牧師っておじさんだよね?
とか、
中東の国って女性が顔を隠しているけど、あれって国の文化なの?イスラム教と関係あるの?モスクでは祈る場所がそもそも男女で違うのはなんで?
などなど、当日はこういった疑問の答えが見つかるかもしれません。もちろんこれだけではなく、もっと踏み込んだ問題にも話が飛ぶかもしれませんし、観覧の方から踏み込んだ質問が来るかもしれません。ライブならではの、そういった緊張感も楽しんでいただけると幸いです。
もう開催までは3ヶ月を切りました。ここからは告知や作りこみを、ますます加速して頑張っていきます。
皆様のご参加、お待ちしております。
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南無阿弥陀仏
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