煽りニュースを読んで
7/6のブログです。
こんばんは。
法善寺住職の中山龍之介です。
今週に入って、東京都の感染者数増がニュースを賑わせています。個人的には『え、いつまでやるの』と思いながらも、そういった数字に揺さぶられる人も多く、視聴率を取るのかどうかは知りませんがテレビでも毎日感染者数は報告されています。かく言う私もブログで取り上げているので、その一端を担ってしまっているのかも知れませんが。
おそらくまだまだ毎日の感染者数報告は終わらないはずで、これが続く限り日本がアフターコロナに向かっていくことはないんだろうなと思います。他の先進国では軒並みマスクを外して生活をしている中、日本はどうなっていくんでしょうか。今週末には参議院選挙がありますが、特に大きなミスをしなかった(その代わり大きな得点もない)自民党がそのまま与党であり続けるでしょうし、そうなるとこの路線はまだまだ続いていきます。コロナ以外でも、ほぼ詰んでいるんじゃないかと思う日本ですが、何とかここから盛り返していってほしいです。
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煽りニュースを読んで
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先日ジムでストレッチをしている時に、見た感じ70代くらいの男性2人が話している声が聞こえてきました。ジム仲間なんでしょうが、『お、久々だね』みたいなノリで話をされていました。その会話の中で1人の方が、『ニュース見たかい?最近はコロナが収まってきているみたいだけど、今年の1月から3月の日本国内の総死者数は5倍に増えてるみたいよ。ワクチンが原因なんじゃないかって言われてるみたい』と仰っていました。
それを聞きながら、『いくらなんでも総死者数5倍はあり得ないでしょ』と思いその場でスマホでニュースを漁ったら、似たような内容のニュースがヒットしました。ただし数字の切り取り方が全然違ったので、きちんとご説明します。
まず、今年の当該期間(1-3月)の死者数は約42万人だったそうで、これは昨年の約38万人に比べて約10%増とのことです。少し細かい数字にすると、3.8万人増とのことですが、これがコロナ感染死の人数と比べると4倍とのことで、ジムでお話しされていた方はここの数字を間違って覚えていらっしゃったんだと思います。全体の死者数が5倍(=昨年比500%)は、普通に生活していても絶対に気が付くレベルですし、ましてやこの仕事でその異常さに気が付かない訳がないので、変な言い方になりますが、少し安心しました。
ただここで引っ掛かったのは、この増加分の3.8万人と、コロナ感染で亡くなった方の数を比べることに何の意味があるんだろうか、ということです。まるでそこに相関性があるかのような書き方ですが、それは全く証明されていません。
この数字だけをパッと見てしまうと、『ワクチン打っても全然効かないんじゃないの?むしろ体に悪影響なんじゃない?』と不安になってしまう気持ちもわかります。もちろん、ワクチンが100%安心安全かなんて分かりませんが、打たないことには、打っていかないことにはコロナが収束していかないのも事実です。あまりにも短絡的に2つの数字を比べていて、読者の不安を煽ろうと言う魂胆が見えてくるようで、本当に腹立たしいです。現に、ジムにいた方は揺さぶられてしまったわけですから。
日本は高齢化社会で、今は少産多死の時代と言われています。コロナがあろうがなかろうが、ワクチンがあろうがなかろうが、毎年死者数は増えている時代なのに、ましてや1年間のデータではなく、たった3ヶ月の数字を切り取り、そこをまるで異常かのように取り扱っています。本当に勘弁してほしいです。
少し調べたところによると、結構この記事は叩かれているみたいですが、やっぱりちゃんと読み取る力というのも必要です。騙されないようにしたいところです。
今日もブログをお読みいただきありがとうございました。ちょっと熱くなってしまいました。寝て冷まします。
南無阿弥陀仏
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