煩悩を断たずに悟りを得る

こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。

 

昨日のブログで、ニュースに対する反応を見るためにSNSやヤフコメを見ることをやめます、と言いましたが、気付けばヤフコメを読んでしまっています。自分の中に根付いた習慣を変えるのは簡単ではなさそうですが、諦めずに意識し続けて変えようと思います。

 

ただ、ヤフコメは見ない、と決めるとニュースは大体見出しだけで内容が分かることに気が付いたので、時間の節約も期待できそうです。感情の揺れと時間の節約、一石二鳥ですね。『見ない』ことを習慣づけていきます。

 

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声明の会・7月

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法善寺のLINEにご登録いただいている方はご存知かもしれませんが、本日は月に一度の『声明の会』の日でした。お経や正信偈を読んだり、正信偈の意味を解説したりする日です。このような時期ですので普段よりも人数は少なかったですが、そんな中いらっしゃった方にはありがたい気持ちです。

 

もちろんソーシャルディスタンスなどには気を付けながらの開催です。8月はお休みですが、9月は20日(日)となりますので、ご都合よろしければご参加ください。

 

先述の通り、声明の会では正信偈の解説を行っておりますが、今回は『能発一念喜愛心

不断煩悩得涅槃 凡聖逆謗斉廻入 如衆水入海一味』の四句についてお話させていただきました。

 

この四句の中でも、特に二句目の『不断煩悩得涅槃』が重要かと思いますので、このブログでも少し解説させていただきます。

 

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煩悩を断たずに悟る

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仏教と言えば、『悟り』という言葉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。欲望が少なくてスンとしている人を『あいつ悟ってんな』と言ったりしますし、最近の20歳くらいの子たちは欲が全然ないことや、ゆとり世代に掛けて『さとり世代』なんていう言い方もあります。

 

仏教において『悟り』とは、誰もが目指すべき境地であり、悟りを開くことで仏になることが出来る、と説かれます。キリスト教やイスラム教などの一神教(唯一無二の神を崇める宗教)ではあまり考えづらいかもしれませんが、仏教の場合は仏様を崇めながらも自分自身が仏になることが出来る、と考えられていまして、これが一神教と大きく異なるところです。キリスト教やイスラム教では、間違っても『あなたが神となるのです』とは説かれないはずです。

 

この『悟り』ですが、元々は『ニルヴァーナ』という言葉があり、それが音訳となって『涅槃』となっています。つまり、悟りと涅槃は同じ意味です。そして原始仏教の考え方では、その悟りを得るためには、煩悩を断たねばいけませんでした。

 

今日の我々が『煩悩』と聞くと、(私だけかもしれませんが)いやらしいことを想像される方が多いのではないでしょうか。もちろんそういった色欲(性欲)も煩悩の一つではありますが、煩悩はそれ以外にも存在します。

 

貪欲・瞋恚・愚痴の三毒が有名で、貪る(むさぼる)心、怒り(瞋り)腹立つ心、ねたみそねむ心、こういった心も全て煩悩なんですね。

 

親鸞聖人は、自分自身が様々な修行をしても煩悩を断てず、そして僧侶にして初めて公的に妻帯した人と言われます。これらのことから、『親鸞聖人は色欲という煩悩を捨てきれなかったんだな』と思われる節もありますが、これは少し誤解だと思っています。先述の通り、煩悩には様々な種類があり、親鸞聖人はどうしてもこれらの三毒を断つことが出来ず、自分自身に絶望したのではないでしょうか。他の僧侶が悟りを得たと言っているのを見ながらも、自分自身と正直に会話をし、少しの煩悩も許せなかったのではないかと思います。

 

本来であれば、こういった煩悩を断たないと悟りを得ることが出来ないわけですが、浄土真宗の御本尊である阿弥陀仏に依れば、仏になることが約束された身になるわけです。『南無阿弥陀仏』という六字名号には、そういった不思議な願力が宿っているとされています。(あくまで『約束された身』であって、仏になった訳ではありません)

 

この阿弥陀仏の願力によって、我々は煩悩を断てない身ながらも仏になることが約束される、これが『不断煩悩得涅槃』という一句の意味です。大変、浄土真宗らしい一句ですね。

 

だからと言って、煩悩を具えている自分をそのまま肯定してしますことは、また違うかなと思います。このような身を恥じ、それでも救われたいと願った時に、阿弥陀仏の本願力がはたらきかけてくれるのではないでしょうか。

 

こう考えると、なんと阿弥陀仏の慈悲深いことか。所詮我々人間には計り知れないほどの慈悲深さです。その阿弥陀仏に感謝の気持ちを持って、報恩者徳のお念仏をさせていただきます。

 

 

南無阿弥陀仏

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