息子の誕生日
こんばんは。
法善寺副住職の中山龍之介です。
本日、とある法事で正信偈を読む機会があったのですが、余裕ぶって本を見ずに読んでいたら、途中で飛んでしまいました。慌てて本を確認して続けたのですが、とても恥ずかしい思いをしてしまいました。
以前のブログでも書きましたが、正信偈によく似た文類偈という偈文を朝のお勤めで読むようになってから、正信偈を間違える頻度が上がってしまいました。もうそれなりに文類偈は読めるようになってきましたので、やっぱり朝のお勤めは正信偈一本にして、改めてきちんと頭と口に覚えさせようと思います。
なんにせよ、間違えてしまい、大変失礼いたしました。
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息子の誕生日
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さて今日は、冒頭の写真の通りですが、息子の1歳の誕生日でした。法律上は歳をとるのは誕生日の前日とのことですが、常識的に考えて誕生日に1つ歳をとるという風になっていますので、今日に私と妻の両親にも来てもらって(父は入院しているので欠席)、みんなでお祝いをしました。
思い返せばちょうど一年前に息子が生まれたわけですが、ついこの間だったような感覚になります。自分の子供が生まれる、という経験は初めてでしたので、やっぱり鮮明に覚えています。そこから1年かーと思うと感慨深い気持ちになります。
生まれたときは小さかったですが、今は体重も身長も平均ど真ん中くらいです。良く動くし良く笑うし、大変な部分も多いですが、癒されながら妻と一緒に頑張っています。というか妻が本当に頑張ってくれています。感謝です。
また、1年前には世の中こんな風になっているとは想像もつきませんでした。息子が大きくなった時に『お前が生まれたばかりの時は、世界中がパニックだったんだぞ』と笑って言える日が来ることを切に願っています。
================ 子供の成長は早い?
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『子供の成長は早い』と良く言いますが、これには2つの理由があるんじゃないかと前々から思っていました。『そりゃそうだろ』と突っ込まれそうな気もしますが、気にせず書いていきます。
まず1つ目は、成長が目に見えるからだと思います。つまり身体的に成長するからです。大人の場合の成長は、主に頭や心の中のことを言うので外からパッとは分かりにくいですが、子供の場合は一目瞭然なので『あ、成長してるな』とすぐ分かるわけですね。たまに大人でも、急に太った人に対して『お、成長してるな』という事もありますが、あれは決して褒められた成長ではございません。
そして2つ目は少し仏教的な考え方になります。大人になるとどうしても考え方や性格は固まってきてしまいます。仏教では、絶対的な自我というのは存在しなくて、自我だと思われているものは縁起(外からの影響)によって作られるという風に考えますが、大人の場合はそれまでの長い人において多くの縁起を頂き、その影響で今の性格になっているので、今更新たな縁起を頂いたところで大きな変化はあまり望めません。
しかし子供の場合、今の性格を構成している縁起も数が少ないため、とある一つの縁起でころっと性格が変わることがあります。勉強やスポーツでも同じで、あるきっかけで心持ちがガラッと変わり、まじめに取り組むようになって成長することがあります。こういう時に『子供の成長は早いわね~』という言葉が出て来るんじゃないでしょうか。
そう考えると、2つ目の成長に関しては大人だって可能なはずです。今の自分の性格に縛られずに、新たな縁起を柔軟に頂いていく姿勢がある人は、大人になっても成長するという事です。願わくば、私自身もそういう人間になりたいものです。
私が小さいころ、スマホなんてデバイスはありませんでしたし、手元で動画を見るなんてのは考えられませんでした。それが今は当たり前となっているので、私の息子が大きくなっている頃にはどんな変化が訪れているのか分かりません。
恐らく息子にも『お父さん、こんなんも知らないの?』と言われる日が来ると思いますが、その時にも笑顔で『え、なになに?教えてよ』と言える自分でありたいと思います。
まあ色々書きましたが、息子よ、誕生日おめでとう。すくすくと成長してくださいな。
南無阿弥陀仏
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