怨憎会苦な事故に思うこと

こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今日はとある用事があり、その外出ついでに南千住にある石浜神社の境内に新しくできたカフェに行ってきました。先日のランニング途中で偶然発見したのですが、法善寺でも建て替えをした際にはカフェを併設させたいと思っているので勉強のために行ってきました。


古民家の様な造りで、12月にオープンしたばかりという事でとてもキレイでした。カフェと言うよりも定食屋さんの様な雰囲気で、なるほど、なるほど、と色々と勉強させていただきました。店員さんにお聞きしたところ、石浜神社の宮司さんが『地元を盛り上げたい』という目的のため、地元で飲食店をやっている方に業務委託しているそうです。


↓石濱茶寮 楽↓

https://www.instagram.com/ishihamasaryou.raku/


地元、特に浅草や蔵前の方には、レトロなカフェがちらほら点在しておりますので、また落ち着いたら勉強のためにお邪魔してみようと思います。


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怨憎会苦な事故に思うこと

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さて、本日テレビを見ていたら、奈良県で78歳の男性が高速道路を逆走し、正面衝突した35歳の男性が亡くなったというニュースを見ました。メディア的には高齢ドライバー問題に結び付けたかったのかもしれませんが、詳しいことは分かりませんのでそこはスルーさせていただきます。亡くなった方のご遺族には、心よりお悔やみ申し上げます。


この事故に付随する情報としては、78歳の男性は一般車両を、35歳の男性は軽自動車を運転されていたそうです。お互い何キロ出していたのかは分かりませんが、仮に時速100キロだとしたら正面衝突した時の相対的な速度は時速200キロにもなります。それでも78歳の男性は一命をとりとめたそうですが、35歳の男性は亡くなられました。最近の軽自動車は車内スペースを広くするためにボディが薄く作られている、という記事を読んだことがありますが、もしかしたら今回の事故もそれが原因の一つだったのかもしれません。


仏教では、我々が避けることが出来ない苦しみが説かれています。生・老・病・死の4つに加え、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦の4つ、これを全て合わせて『四苦八苦』と言います。後半の4つの2番目にある『怨憎会苦(おんぞうえく)』は『憎い人や出来事に出会ってしまう苦しみ』という意味ですが、35歳の男性やそのご家族からすれば今回の事故はこれに当てはまるかもしれません。


恐らく、事故に際し被害者が加害者に何か怒らせるようなことをしたという訳では無いと思います。それでも事故に遭い、命を落とされました。こういったニュースを見ると他人事のように捉えてしまいがちですが、実際は誰にでも起こりうることです。自分が悪くなくても事故や事件に巻き込まれる、というのがこの世の怖いところで、真実でもあります。だからこそお釈迦様は、この怨憎会苦を避けられない苦しみの一つに数えられたんだと思います。


もしかしたら78歳の男性にも、何も悪気はなかったかもしれません。ほんの小さな一つのミスが、大きな結果に繋がってしまったのかもしれません。もしそうだとすると、この方を責めたり高齢者を責めたりするのはあまり意味が無いように思えてしまいます。もちろん、こういった事故が再発しないような努力は必要ですが、一般の私たちがすべきなのは、事故に遭わないようにすること、そしてもし事故に遭っても大丈夫な車に乗ることかなと思います。


実は法善寺の車も軽自動車です。小さくて走りやすいですが、こういったニュースを見ると本当に怖くなります。いつか買い替えようと何となく思っていましたが、早急に乗り換えようと思います。実は父が亡くなってから、『お寺のためにも、しばらくは自分が死ぬ確率はとことん下げていかなくては』という気持ちになっています。自分ひとりの命じゃない、とここまで思って生きたことは今までありませんでした。


乗り換えたら改めてご報告いたします。予め申し上げると、そんな贅沢は出来ませんし、しようとも思っていませんのであしからず。



南無阿弥陀仏

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