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師範養成科の最終日

6/24のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


昨日のブログで書いた通り、今日は書道教室の卒業式でした。ということで冒頭の挨拶も程々に、本題に移らさせて頂きます。


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師範養成科の最終日 ================


2年間通った書道教室ですが、本日無事に卒業することが出来ました。卒業と言っても師範養成科の課程が修了しただけですので、来月からは研究科という科に進んで引き続き研鑽を積んでまいります。ただ何にせよ、一つの区切りではございます。


そんな卒業の日ではありましたが、まずは毎月恒例の競書提出がありました。

あまり時間のない中でしたが、まあまあまとめられたんじゃないでしょうか。特に半切の楷書や半紙たち、角額の少字数は良く書けたと思います。少字数の『野』の縦画の逆筆なんかは、一朝一夕で出せるものじゃありません。どうやら卒業を迎えるのは伊達ではなさそうです。


ただ上手な人の作品を見ると、圧力というか迫力というか、紙から伝わってくるものの量が違います。私より後に入学された方ですが、書道歴はその方の方が上だから、と自分自身を励ましておきました。

競書の提出が終わってからは、ついに卒業式でした。卒業式とは言っても私だけですので簡易的なものです。慣れ親しんだいつもの教室で、卒業した証として証書と看板を頂きました。特に看板は、私なんかには勿体なさ過ぎるほどの立派なものです。まだまだ掲げるには力不足ですので、堂々と掲げられる日まで精進します。やっぱり形に残るのは嬉しいものですね。


証書や看板を授与された後に、一言お願いしますと言われたので簡単なご挨拶をさせて頂きました。マスクもしてたし、そのマスクの下では嬉しくてニヤニヤしてて上手く話せませんでしたので、ここで簡単に改めてご挨拶させていただきます。


最初、師範養成科に入学するときは、『自分が師範なんて大丈夫なんだろうか?』という不安な気持ちでいっぱいでした。ただ通うにつれて、先生方から丁寧にご指導いただき段々と学校に慣れていくことが出来ました。


先輩方にもたくさん刺激を頂きました。当たり前のように家で何枚も書きあげてくる姿を見て、ただ通うだけじゃなくて、やっぱり自分で努力しないと上手くならないよなと思い、奮起するようになりました。


先輩方だけでなく、後輩の方々にもたくさん刺激を頂きました。後輩と言っても人生の先輩ばかりでしたが、当然のように私より上手な方ばかりでした。書道に向かう姿勢も私なんかよりも真摯で一生懸命で、曲がりなりにも先輩としてしっかりしなければ、と背筋を正されました。


先生方の指導に包まれ、先輩方に引っ張って頂き、後輩方に背中を押してもらいながら、2年間頑張って来られたと思います。素晴らしい環境で勉強できたことに、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。


そんな卒業式も終わり、今度はみんなで乃木坂の国立新美術館まで移動しました。今週、同人書作展という展示会が開かれていまして、先輩方の作品の見学に行きました。

どれもこれも素晴らしい作品ばかり。私が進む研究科にはこんな字を書く人がいるのかと思うと、猛獣の中に飛び込んでいく気持ちです。


縦2メートル、幅5メートルを超えるような大きな作品も多くて、『これはうちじゃ書けないな』と早速言い訳を心に刻み込もうと思っていたのですが、準大賞を取られた方が『私の家は本当に狭いんですけど、先輩方も様々な工夫をしながら作品に心血注いでおられたので、私も創意工夫しながら頑張りました。皆さんも出来ます』と仰っていて、泡を吹きそうになりました。どうやら退路は無さそうです。言い訳は心に仕舞って、頑張らなければいけません。


当然と言えば当然ですが、書道とここまで向き合った2年間は人生で初めてです。大変なことも多かったですが、総じて言えるのはやっぱり楽しいという事です。パソコンなどで簡単に修正が利く時代ですが、修正の利かない一発勝負で、紙と墨と筆でここまで表現できるのかというのが大変面白いです。シンプルだからこそ奥深い世界だと思います。


来週からはまた新たなステージで書道と付き合っていきます。もちろんこのブログでも取り上げていきますので、引き続き楽しみにしていただけると幸いです。



南無阿弥陀仏

 

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