安全と安心

こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。


定型のような冒頭の挨拶ですが、『副住職』という言葉を使えるのも残りわずかと考えると、少し感慨深いです。


ちなみに法善寺では、法要のときに読む表白(法要の意義を御本尊にご報告する文章)を毎回プリントしているのですが、文末には『法善寺住職 釋秀賢(父の法名)』と書かれています。父の入院中も、お寺に戻ってくることを信じてここだけは変えず、読むときは『法善寺副住職 釋龍賢』と言い直してきましたが、そろそろ書き直して良いのかもしれません。


こういう風に、所々で前に進まなければいけないことがありますが、やっぱり名残惜しさはあります。ただ、ずっとそうも言ってられませんので、引き継ぐべきものは引き継いで、前に進んでいきます。

 

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安全のためか、安心のためか

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さて、連日コロナの感染者数が史上最多を更新しており、ニュースになっています。確かに感染者数の増大は事実なのかもしれませんが、私の知る限り、以前のように緊急事態宣言が発令されたり、営業を自粛するお店が出てきていません。私も含め、多くの人がコロナについての知識を深めたおかげで、『正しく恐れる』ことが出来ているんじゃないでしょうか。


お寺も、3~5月辺りはコロナを理由に法事がキャンセルになることが多くありましたが、今はほとんどありません。さすがに少人数になったり、法要後のお食事は減ったりと変化はありますが、俯瞰で見れば以前のお寺の姿を取り戻しつつあります。


私も、過信しているわけではありませんが、父の通夜・葬儀を、コロナ対策を施し感染者を出すことなく乗り越えられたことが自信になりました。もちろん皆様のご協力があってこそですが、検温・手指消毒・マスク着用というありきたりな対策が功を奏する、という事だと思います。何事も一番大事なのは、地味なことをコツコツやることです。

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あまり大きな声で言えるようなことじゃないのかもしれませんが、私はお寺と家の往復時はほとんどマスクを着けていません。割と広い道で交通量も少ないため、他に歩いている方や自転車に乗っている方とソーシャルディスタンスを取ることが容易だからです。2メートルどころか、3メートルくらいは余裕です。通り過ぎる人とも平和裏にやり過ごしています。


ただ、それ以外の場所ではほとんどマスクを着けています。特に、葬儀や法事の時などの多くの人の前に出る時はマスクは必ずつけます。理論的に言えば、距離も空けていますし、読経の時は前を向いていますので後ろで聞いている方には飛沫が飛ばないとは思いますが、同じ空間にいる方々に少しでも安心感を与えられれば、という気持ちで着けています。


また、私はしょっちゅうアルコールで手指消毒をしています。やりすぎて『さっきもやってたよね?』と言われることもありますが、アルコール消毒スプレーがあれば、ゲームのセーブポイントのように立ち寄ってシュッシュとしています。実際にはそんなにやる必要はないのかもしれませんが、自分が安心するためにやっています。


このように、実際にはそこまでやらなくても安全だとしても、周りの方や自分に安心感を与えるために必要なこともあります。


少し前に、著名な方がとあるご飯屋さんに入ろうとした際に、一緒にいた方がマスクを着用せずにお店に入ろうとして入店拒否された、という文句をSNSに投稿していました。『ご飯食べる時はマスク外すんだから、入店時のマスク着用なんて意味ないじゃないか』という内容の投稿だったと思います。その言い分は事実かもしれませんが、店員さんや店内の他のお客さんからすれば『この時期にマスクもせずに入店してくるなんて、あの人はコロナに対しての意識が低いから、コロナに罹っているかもしれない』という疑念を生んでしまう事も確かです。つまり、入店時のマスク着用は、『安全』ではなく『安心』のためにやっているという事なんだと思います。


少しズレるかもしれませんが、この考えを転用すれば、追善供養の無い浄土真宗でも『ご先祖様のためにお経をあげて欲しい』という方のお気持ちが痛いほど良く分かります。亡くなった方はすでに仏様となっているので、追善供養する必要が無いんですよ、というのが浄土真宗のスタンスで、法要の目的は故人をご縁として仏教の教えを改めて頂くこととされていますが、それでもご先祖様のために読経することによって安心感を得られ、またそれをご縁にご自身の中に仏教の教えを頂けるのであれば、それも大切なことです。


『実際そうだけど、そういう気持ちも分かります』という、広い視野を持てる心の余裕を持っていたいと思います。お坊さんとしては、教義の上で正解・不正解は理解しつつも、あまり明確に白黒を言わず、臨機応変に門徒さんに寄り添えるよう心がけていきます。

 

 

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