久々の書道教室

5/13のブログです。

こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。

今日は久々に、ほぼ丸一日雨でした。そんな中の納車でしたので日付を改めようか少し悩みましたが、まあいずれは汚れるし、早いか遅いかの違いだから気にせずに納車しました。

お寺の車ですが、個人的には初めての納車体験でした。販売店に伺い、数枚の紙に署名をして、鍵を受け取り、操作の説明を受け、そのまま乗って帰りました。30分ほどという、驚くほどあっさりとした納車でした。ただ、あういう事務作業にダラダラと時間が取られるのは嫌いなので、これくらいあっさりしてくれてて有難かったです。

最初だからか、(多分10メモリ中)2メモリしかガソリンが入っていませんでしたが、航続可能距離は190kmもありました。ハイブリッド恐るべしです。走り出しも静かでスムーズ、お寺の複雑な駐車場も問題なく入れました。一安心です。

これからはこのフィットで移動することになります。フィットともども、法善寺をどうぞよろしくお願いいたします。

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久々の書道教室
 
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さて今日は午前中、久々の書道教室に行ってきました。ゴールデンウィークやらなんやらで、前回が4月22日でしたので、3週間ぶりの書道教室でした。色々準備しないといけないものがあったのですが、すっかり抜けていて先生方に迷惑をかけてしまいました。申し訳ございませんでした。

前半にまず、5月号の競書の説明がありました。角額(全紙を横に半分に切ったサイズ)に3文字と言う少字数の課題です。『徳有鄰』という儒教から来た3文字が課題で、これを創作で角額に収めていくわけです。ちなみに『鄰』は『隣』の旧字です。

先生は『この3文字で、主役、準主役、引き立て役を意識すると書きやすいです』と仰っていました。なるほど、面白いなと思い、お手本も見ながら自分で色々と考えて創作していきます。結果としては、お手本がやっぱりバランスが良いのでそれを少し自分なりにアレンジする形で進めていきました。

お手本では『有』が行書になっていましたが、生意気にも少しチャレンジしたくて草書を選んでみました。見てお分かりの通り主役が『鄰』、準主役が『徳』、そして引き立て役が『有』になります。先生と相談しながら何枚か書いた結果がこれで、レイアウトは固まってきたのでもう少し細かいところ(鄰の縦画でもっと筆を開かせるとか)を詰めて、提出できればと思っています。

ちなみに今日は本番用紙を忘れたため練習用紙で、名前用の小筆も忘れたので左下が空白になっています。残念な限りです。

#ホントすみません

そして気を取り直しての後半では、隷書の法帖に入りました。『曹全碑』という2世紀ころの作品で、その名の通り石碑でございます。

私が通っている日本教育書道芸術院では、初めての法帖に入る時、その法帖や時代背景などの説明をしてくれます(めちゃくちゃ面白いしタメになる)。先生曰く、隷書以前の字体は『篆書(てんしょ)』というもので、これは彫るための字だったそうです。今みたいに筆やペンを使って紙や何やらに書くのではなく、石碑やら何やらに彫るというのが主流だったみたいですね。

ここから時代が進むと、彫るよりも書くための字になっていき、そこで隷書が生まれたそうです。筆を使って木簡という木の札に書くようになり、篆書よりも隷書の方が筆特有の動きが少しずつ出てきています。

この隷書が基になって、草書と楷書が出来上がったそうです。『え、隷書からの派生でいきなり草書が出て来るの?』と思いましたが、草書にも細かく分けると2種類あるそうで、隷書が基になって出来たものを『章草』、楷書→行書→草書と変化してできたものを『今草(だったはず)』と呼ぶそうです。

ちなみに『口』を隷書で書くと、左辺→下辺→上辺→右辺の順番で書きます(転折は筆を離すのが隷書の特徴の一つなので、口は4画で書く)。これを早く書いていくと、ひらがなの『い』みたいになりますが、これが『口』の草書の形です。つまり『口』は章草の草書体が現在でも使われている文字という事になります。

#複雑な話ですみません

他にも隷書の特徴は色々ありますが、列挙するとキリがありませんのでこれくらいにしておきます。今日は曹全碑の冒頭部分を少し臨書しましたが、書き慣れないし見慣れない字なので全く手応えがありません。どうなるのか心配ですが、書道では何度もこういう体験をしていますので、大丈夫でしょう。何回もやれば、自分の血肉に変わっていくはずです。

曹全碑は全4回みたいです。終われば間もなく卒業です。悔いの無い師範養成科生活を送れるよう、残りも頑張っていきます。

南無阿弥陀仏


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