お寺の将来

こんばんは。

法善寺副住職の中山龍之介です。

昨日のブログでも書きましたが、本日より東京大谷声明学園が開校します。昨年はコロナにより中断してそのまま終わってしまいましたので、今年はコロナ対策をした上で授業を行っていきます。

会場は法善寺ですが、教室として使われる本堂やお座敷全てに扇風機やサーキュレーターを配置しました。空気の流れを作り出すために、各教室を締め切らずに最低でも2か所は開けるようにし、入り口には体温計と消毒用アルコールスプレーを準備しました。

そんな様々な準備が完了し、束の間の時間を利用してこのブログを書いています。

 

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人が集まるお寺

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いつもブログを書くのは家のダイニングか寺務所ですが、今日はお寺のお座敷で書いています。生徒さんが早めに来ても対応できるように、という意味でお座敷に出ていますが、意外となかなか気持ちが良い空間であることに改めて気が付きました。

私の目の前には床の間があってお花が生けられていたり、換気のために障子も開けているので庭の緑も目に入ってきます。部屋自体も畳で一人で使うには広々としていて、リラックスした気持ちでブログを書けています(時間には追われていますが)

私は普段はマンション住まいですし、一人暮らしも長かったので分かりますが、こういった広々とした空間は今の住空間にはなかなかありません(別に自慢ではなく、お寺ですのでそういうものだと思ってください)。

前々から書いている通り、法善寺は近い将来に建て替えを考えていますが、その時には門徒さんや一般の人が気軽にお寺を使えるようなデザインにしたいと思っています。例えば、テレワークしてるけど家には小さい子供もいて仕事に集中できない人に使ってもらったり、何か教室を開いてみたいけど自分の家だと狭くて困ってる人に使ってもらったり、お寺を人が集まる空間として価値のあるものにすれば、こういったことも実現可能なんじゃないかなーと思っています。

#だから動線にはこだわりたい

飲食店なんかで考えてみると分かりやすいかもですが、動いているお店と停滞しているお店って見た目なのか何なのか、雰囲気で分かったりします。パッと見ただけで、『あ、このお店はいまいちだろうな』と感じたりするわけです。

これはお寺も同じだと思っていて、やっぱり動いているお寺の方が魅力的なはずです。人も多く訪れますし、人がいることで活気が出て、それが更に人を引き寄せます。お寺を場所として活用し、人が回るようになれば、活気が出てお寺も盛り上がっていく、という好循環に入るはずです。

今はコロナ禍ですので、人が集まるお寺というのはあまり魅力は無いかもしれませんが、コロナが収束したときには、人が集まる場所の価値がまた見直されるんじゃないかと思っています。その時を見据えてデザインを考えていきます。

 

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お寺のコミュニティ化

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元々お寺は人が集まる空間であり、コミュニティの場でもありました。『門徒さんと地域に根差したお寺にする』と言っている私としては、この原点には是非とも立ち返りたいところであります。

正直言って、まだまだ法善寺の場合は『お寺 - 門徒』のラインしか作れていなくて『門徒 - 門徒』のラインは弱いのが現状です。門徒さん同士が繋がってコミュニティを生成していけば、お寺が待ち合わせ場所となって人が更に集まっていくはずです。

そんなことをふわーっと考えている最中にコロナに突入しましたので手が止まってしまいましたが、コロナが終わった暁には、そしてお寺の建て替えが完了した暁にはターボをかけて『お寺のコミュニティ化』を進めていこうと思っています。

『檀家制度は終わってないぞ』と言えるように頑張ります。

 

 

南無阿弥陀仏

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